共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

低侵襲なプラズマ処理を可能とする大気圧空気中での均一バリア放電発生メカニズム解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
19K04360
体系的課題番号
JP19K04360
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

半球棒電極とアルミナ被覆平板電極で構成される既開発の誘電体バリア放電(DBD)装置では,交流電圧の極性が正のときに均一バリア放電が電極間の空気層に発生し,極性が負のときにストリーマ放電が電極間の空気層に発生する。これまでの装置では,ストリーマ放電の発生回数や位置がばらつくため,均一バリア放電発生前後の誘電体表面電荷特性の測定結果が安定しない課題があった。2019年度は,DBD装置への印加電圧,半球棒電極の先端部半径ならびにギャップ長に着目し,ストリーマ放電の発生回数や繰り返し発生位置の精度を高めることと,それによる誘電体表面電荷特性の測定結果の安定化を試みた。その結果,(1)印加電圧が低いときは,半球棒電極の先端部と誘電体の間に1本のストリーマ放電が発生するが(以後単一ストリーマ放電と呼ぶ),印加電圧を高くしていくと,単一ストリーマ放電が発生した後に,半球棒電極のR部と誘電体の間に1本以上のストリーマ放電が発生することを明らかにできた。このことから,印加電圧の調整により,ストリーマ放電の発生回数や発生位置を制御できることがわかった。(2)半球棒電極の半径やギャップ長を大きくすると,単一ストリーマを発生できる印加電圧の範囲を拡大できることがわかった。(3)印加電圧を調整して単一ストリーマ放電を発生させることにより,均一バリア放電発生前後の誘電体表面電位の標準偏差を小さくできることがわかった。(4)誘電体表面電荷特性の解析精度向上により,単一ストリーマ放電が発生しているときは,均一バリア放電発生前後の表面電位分布が回転対称構造となることがわかった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K04360
ID情報
  • 課題番号 : 19K04360
  • 体系的課題番号 : JP19K04360

この研究課題の成果一覧

論文

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MISC

  1

講演・口頭発表等

  10