MISC

2001年9月

肝細胞及びKupffer細胞においてアルコールによるNF-κB活性化にエンドトキシンはどのように関与しているか

アルコールと医学生物学
  • 松本 博志
  • ,
  • 安積 順一
  • ,
  • 玉木 敬二
  • ,
  • 佐藤 康裕
  • ,
  • 加藤 淳二
  • ,
  • 新津 洋司郎

21
開始ページ
77
終了ページ
80
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)響文社

ラット初代培養肝臓細胞を用いて,濃度が50ないし100pg/mlであるエンドトキシンをアルコール負荷の前後に添加し,NF-κB活性化への影響を評価し,その活性化への代謝系の関与についても検討した.肝細胞やKupffer細胞は,エタノール負荷により急性にNF-κBが活性化した.類洞内皮細胞は,肝細胞やKupffer細胞に比べて反応がやや遅く活性が低い傾向を認め,類洞内皮細胞では,肝細胞やKupffer細胞に比べethanolやLPSに対する感受性が低いことが示唆された.Kupffer細胞では,エタノールとLPS併用群において単独群に比べNF-κBの活性が減弱する傾向を示し,EtOHによる代謝あるいは代謝物がLPSによって活性化して経路を阻害した可能性があると考えられた.Diallyl sulfide(DAS)で前処置すると,LPS添加によりNF-κBの活性化は減弱する傾向を認めたことから,大量飲酒時における高濃度の場合の生態防御反応の低下が示唆された

ID情報
  • 医中誌Web ID : 2003041102

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