共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

軽度外傷性脳損傷に対するジンセノサイドRb1と誘導体の治療効果に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K09395
体系的課題番号
JP19K09395
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

昨年度(令和元年度)は軽度外傷性脳損傷(Mild Traumatic Brain Injury, MTBI)モデルマウスを用いて、 ジンセノサイドRb1(gRb1)を含む紅蔘末のMTBI 治療効果を検証した。麻酔下のマウスの頭に一日一回、五日間で合計5回の落錘を負荷することにより脳損傷を与えた。MTBI一日目から、モデルマウスの餌を1%と0.1%紅蔘末を含むCE-2餌に変えて、実験終了まで与え続けた。MTBI後7日目、30日目と168日目にOpen Field Test を実施した。その結果、1%紅蔘末を含むCE-2餌を与えられたマウス(高濃度群)はMTBI後30日目と168日目でCE-2餌を与えられたマウス(Vehicle群)に比べて、自発運動の増加が有意に抑制された。MTBI後30日目から行われたMorris Water Maze Testにおいて、訓練五日目で逃避台に辿りつく時間(escape latency)は、高濃度1群の方は、vehicle 群より短縮傾向が見られたが、有意差はなかった。これらの結果から、gRb1を含む紅蔘末の経口投与はMTBIモデルマウスの自発運動亢進を有意に抑止し、空間認知障害を改善する可能性があることが判明した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K09395
ID情報
  • 課題番号 : 19K09395
  • 体系的課題番号 : JP19K09395