2011年 - 2013年
時間分解フーリエ変換赤外分光法による光誘起相の分子構造の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
テトラチアチアフルバレン-p-クロラニル(TTF-CA)バルク結晶および薄膜結晶を用いて、528nmパルスレーザ照射によって生じるフーリエ変換赤外スペクトルの変化をサブマイクロ秒の時間領域において測定した。バルク結晶を用いた時間分解赤外反射スペクトル測定では、クロラニル(CA)分子のカルボニル基に由来するレーザ照射による過渡的な振動が熱平衡状態にあるイオン性相および中性相のいずれの相とも異なる位置に現れる事を見出し、光誘起相が熱平衡におけるイオン性相とも中性相とも異なり、およそ0.5価の荷電状態であると結論した。この結果を、薄膜結晶を用いた時間分解赤外光吸収測定により確認した。
- リンク情報
- ID情報
-
- 課題番号 : 23540368
- 体系的課題番号 : JP23540368