共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2021年3月

テーラーメイドな出産・育児を促進するオキシトシン活性化プログラムの開発と普及

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
17H01613
体系的課題番号
JP17H01613
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
38,740,000円
(直接経費)
29,800,000円
(間接経費)
8,940,000円
資金種別
競争的資金

本年度の研究実施計画は次の3パートに分かれていた。①妊娠後期から産褥早期の唾液オキシトシン値の変化を縦断的追跡し、オキシトシン(値・変化量)および産後の疲労感とマタニティブルーズについての関連を探索する。研究方法:研究デザインは、4時点(妊娠36~37週、妊娠38週~39週、産後1~2日、産後4~5日)を追跡する縦断的観察研究である。対象者は、20歳以上41歳未満の初産婦、単胎で経腟分娩をする予定のローリスク妊婦とした。サンプルサイズは、46名必要であり、脱落等を考慮し、リクルートは50名実施した。データ収集は、都内の総合周産期医療センター1施設にて実施した。唾液採取は、4時点行い、質問紙は、初回に基本属性、産後の2回については、Steinマタニティブルーズ日本語版評価尺度、産後の疲労感(VAS)および疲労の自覚症しらべの回答を得た。分娩転帰は医療記録より研究者にてデータ収集した。研究結果:無痛分娩者29名、自然分娩者29名を分析対象とした。無痛分娩者は、妊娠36週から産後1日目にかけて上昇し(p = 0.03)、産後5日目に下降したのに対し(p = 0.002)、自然分娩者はどの時点においても変化が少なく安定していた。また、この①の研究に関連するパイロット研究は、英文誌に採択された。②無痛分娩か、自然分娩かを選択する際に十分な情報を得て意思決定できるように意思決定エイドを開発し、その効果を検証した。その結果、意思決定エイドを使用した群では、意思決定の葛藤が低く、知識が上昇し、意思決定の満足度が高かった。③妊婦が、乳児に触れてオキシトシン値が上昇するかどうかの研究成果を英文誌に投稿し、査読中である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H01613
ID情報
  • 課題番号 : 17H01613
  • 体系的課題番号 : JP17H01613