2011年
腹背部の痛みが肋間神経ブロックで軽減した黄色靱帯骨化症を合併していた1症例
日本ペインクリニック学会誌
- ,
- 巻
- 18
- 号
- 2
- 開始ページ
- 48
- 終了ページ
- 51
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11321/jjspc.10-0027
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
腹背部の痛みを訴えていた黄色靱帯骨化症患者に対し肋間神経ブロックを行い,痛みが軽減した症例を報告する.症例は62歳の女性で,11カ月前,両側腹背部痛が出現した.1カ月前,整形外科で胸椎黄色靱帯骨化症を指摘されたが,脊髄症状はなく手術適応にならなかった.ロキソプロフェンの内服で痛みは軽減しなかったので,当科へ紹介受診となった.初診時の腹背部痛の部位は両側Th11から12領域であった.安静時に痛みはなかったが,同領域に持続的な異常感覚があった.体動で痛みは背部から腹部に放散していた.明らかな感覚障害や傍脊椎部の圧痛はなく,下肢筋力,反射,感覚も正常であった.胸椎CTで Th10/11とTh11/12に黄色靱帯の骨化があった.初診から7日後,透視下で右第11,12肋間神経ブロックを施行し,右腹背部痛は軽減し,体動は円滑になった.初診から3カ月後,左腹背部痛が増強したので,右側と同様の方法で左第11,12肋間神経ブロックを施行し,左腹背部痛は軽減した.痛みは9カ月後も軽減しており,脊髄症状も発現していない.
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- ID情報
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- DOI : 10.11321/jjspc.10-0027
- ISSN : 1340-4903
- CiNii Articles ID : 10031161913
- CiNii Books ID : AN10440947