共同研究・競争的資金等の研究課題

2003年 - 2006年

国際共同による津波ディジタルライブラリ開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
15300029
体系的課題番号
JP15300029
配分額
(総額)
16,200,000円
(直接経費)
16,200,000円

(1)津波ディジタルライブラリ(TDL)のコンテンツ作成
明治29年三陸地震津波、昭和8年三陸地震津波、昭和19年東南海地震津波、昭和21年南海地震津波、昭和35年チリ地震津波に関する資料や新聞記事をスキャナーで入力したページ単位の画像データコンテンツとそれらをテキスト化したテキストコンテンツ、ビデオ、現地調査写真、シニュレーションCGなどの画像データコンテンツから構成されている。
(2)統合スキーマによるTDLの検索システム実装
TDLでは論文、報告書、体験記、雑誌、新聞などをテキスト化してXMLデータベースシステムで管理しているが、そのスキーマは文章構造によって異なる。一方、ビデオ、現地調査画像、シミュレーションのCGなどはデータベースシステムで管理されておらず、ファイルに格納されている。これらへはHTML内にリンクを張ることでアクセスできるようになっていて、検索機能はない。そこでTDL内の全データを検索対象にした横断的な検索システムを開発した。すなわち、XMLデータベースシステムに管理されている書籍やHTMLで記述されているコメント、キャプション、ファイル名も統合的に扱えるスキーマを設計し、キーワード入力で簡単にTDL内の全データを検索できるシステムを実装した。実装には、商用XMLデータベースシステムを利用した。
(3)TDLから携帯端末へのコンテンツ配信システム開発
TDLを利用した津波防災教育をするために、携帯電話にTDLのコンテンツを配信する。携帯電話を所持している住民や観光客の所在地から地名を同定して、TDLにキーワードとしてその地名を自動的に入力して検索する。この地名に該当する過去の津波の被害状況を携帯電話に提示し、その地域の住民や観光客に災害に対する注意を喚起する。地名の同定は、携帯電話会社により方法が異なる。本研究では、NTT Docomoが提供しているエリアコードを利用した。携帯電話の表示可能文字数や処理能力に制約があるために、重要なコンテンツのみを提供することが必要である。一つの記事を約150字以内に圧縮した要約文を作成した。これらの要約データベースをTDL内に作成して利用した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-15300029
ID情報
  • 課題番号 : 15300029
  • 体系的課題番号 : JP15300029