論文

2014年8月

新潟大学医歯学総合病院単独型歯科医師臨床研修プログラムにおける研修経験症例数調査の試み

日本歯科医学教育学会雑誌
  • 中島 貴子
  • ,
  • 石崎 裕子
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  • 田口 裕哉
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  • 島田 靖子
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  • 伊藤 晴江
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  • 奥村 暢旦
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  • 小林 哲夫
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  • 魚島 勝美
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  • 藤井 規孝

記述言語
日本語
掲載種別

新潟大学医歯学総合病院歯科総合診療部で行っている診療参加型臨床研修プログラムにおいて、研修歯科医の経験症例数ならびに経験症例数に影響を及ぼす因子を明らかにし、目標症例数設定の妥当性、有用性を検討することを目的として調査を行った。方法には記名記述式アンケートを用い、平成20〜23年度に本院歯科臨床研修単独型プログラム(Aプログラム)に在籍した研修歯科医合計115名を対象として、臨床研修と臨床実習における経験症例数に関する調査を実施した。その結果、本院Aプログラムにおける研修歯科医1人当たりの平均経験症例数はおおむね設定した目標症例数に達している一方で、研修歯科医それぞれの経験症例にはばらつきが認められることがわかった。また、研修歯科医の経験症例数は担当患者数および臨床実習における症例の経験に応じて増加する傾向があり、担当患者数は各年の研修歯科医の人数の影響を受けていた。本調査により研修目標の達成のために必要な担当患者数の目安ならびに研修医間の担当症例のばらつきの程度が明らかになり、研修の運営に改善策を講じる機会を得ることができた。以上より、研修プログラムならびにその運営状況の評価のために目標症例数を設定することには一定の意義があると考えられた。(著者抄録)

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