2015年
天然性二次林の群落構造は再現できるのか? ―定量的評価法の開発―
日本森林学会大会発表データベース
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- 巻
- 126
- 号
- 0
- 開始ページ
- 296
- 終了ページ
- 296
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.126.0_296
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
自然回復緑化は、都市開発等により失われた二次林の復元を目的として行われる緑化であるが、まだその歴史は浅いため、様々な手法が乱立している。また、緑化目標の達成度は、植栽木の生存率や植被度で評価されることが多い。本研究では、周辺二次林との生態的連続性を目的として10年前に植栽された神戸市の緑化地において、緑化目標の達成度を生態学的な観点から評価した。その結果、緑化地は二次林と比べて垂直構造が未発達であること、目標林形である周辺二次林が遷移したこと、などが明らかになった。二次林の構造を再現するためには、遷移の方向を予測する必要があると考えられる。そこで、緑化地近隣の二次林の植生データ(個体数・胸高断面積)をもとに、多次元尺度構成法(MDS)による解析を行った結果、二次林の植生変化は同一林分内でも多様であり、小面積の調査データをもとに緑化目標を設定すると、緑化地の植生は将来的に目標林とはかけ離れたものになる恐れがある。さらに、個体数は年変動が大きいため、設計時には周辺林分の構造(胸高断面積等)を参考にするべきであると考えられた。
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- DOI : 10.11519/jfsc.126.0_296
- CiNii Articles ID : 130005490721