
橋本 晴夫
ハシモト ハルオ (Haruo Hashimoto)
更新日: 2024/02/01
基本情報
- 所属
- 公益財団法人実験動物中央研究所 教育・研修室 研究員 (岐阜大学連合大学院客員准教授)
- 岐阜大学連合大学院 准教授
- 学位
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博士(獣医学)(日本獣医畜産大学大学院)
- J-GLOBAL ID
- 200901055151885044
- researchmap会員ID
- 5000040857
研究キーワード
6研究分野
1経歴
3-
2002年4月 - 現在
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2001年 - 2002年
-
2000年 - 2001年
学歴
3-
- 2000年
-
- 1996年
-
- 1994年
受賞
4主要な論文
29MISC
21-
EXPERIMENTAL ANIMALS 59(4) 515-519 2010年7月 査読有り筆頭著者
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EXPERIMENTAL ANIMALS 58(4) 427-430 2009年7月 査読有り
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EXPERIMENTAL ANIMALS 57(5) 485-488 2008年10月 査読有り
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EXPERIMENTAL ANIMALS 57(4) 407-411 2008年7月 査読有り
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EXPERIMENTAL ANIMALS 56(4) 315-318 2007年7月 査読有り筆頭著者
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EXPERIMENTAL ANIMALS 56(2) 149-154 2007年4月 査読有り
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実験動物技術 42 23-32 2007年 査読有り筆頭著者責任著者
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JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY 281(36) 26602-26614 2006年9月 査読有り
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COMPARATIVE MEDICINE 56(3) 176-187 2006年6月 査読有り筆頭著者責任著者
-
House musk shrews (Suncus murinus) do not copulate in the light period when first paired in the darkSCANDINAVIAN JOURNAL OF LABORATORY ANIMAL SCIENCE 32(1) 41-43 2005年 査読有り筆頭著者
-
EXPERIMENTAL ANIMALS 53(5) 409-416 2004年10月 査読有り筆頭著者
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EXPERIMENTAL ANIMALS 53(5) 445-451 2004年10月 査読有り
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EXPERIMENTAL ANIMALS 53(1) 43-46 2004年1月 査読有り筆頭著者
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EXPERIMENTAL ANIMALS 53(1) 53-56 2004年1月 査読有り筆頭著者
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EXPERIMENTAL ANIMALS 52(2) 153-157 2003年4月 査読有り
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EXPERIMENTAL ANIMALS 48(4) 285-288 1999年10月
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Animal Nursing 3, 4合併号 28-32 1999年 招待有り筆頭著者
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JOURNAL OF ANIMAL SCIENCE 76(8) 2182-2189 1998年8月 査読有り最終著者
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JOURNAL OF DAIRY RESEARCH 64(3) 341-353 1997年8月
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EXPERIMENTAL PHYSIOLOGY 82(4) 749-760 1997年7月 査読有り
書籍等出版物
4-
有限会社アドスリー 2004年
-
日本動物看護学会 2002年
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図解・実験動物技術集Ⅰ(増訂三版)(発行:有限会社アドスリー) 2002年
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Animal Nursing Vol 3 1999年
所属学協会
8共同研究・競争的資金等の研究課題
7-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2018年4月 - 2021年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究 2015年4月 - 2017年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2012年4月 - 2015年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究 2010年 - 2011年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2009年 - 2011年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A) 2005年 - 2007年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B) 2005年 - 2006年
その他
2-
2023年5月公益財団法人実験動物中央研究所 (実中研)では、実験動物の教育研修事業の1つとしてCIEAセミナーⅠ:基礎総合研修を月に1回、1年間にわたり開催している。これは実験動物業務に携わって1~2年目の社会人を対象にした講義と実習で構成されるセミナーである。受講者は対面にて、実中研のレクチャールームおよび実習室にて受講していた。しかし、2019年12月からの新型コロナウィルスの感染拡大を契機に対面講義から希望者へのZoomによるオンライン講義を併用することとした。さらにZoomの併用は遠隔地からの受講希望の可能性を持つことから、2021年より従来の講義10回の講義と2回の実習(実習は対面)から成るAコースおよび10回の講義のみのBコースを設定した。 その結果、2021年度では受講生24人中17人がZoom受講を選択し、21人が実習のあるAコースを選択した。2022年度現在では23人中全員がZoom受講を選択し、15人が実習のあるAコースを選択している。また、Zoom受講とBコースの導入により実中研への交通費用と時間が削減でき、さらに関東近辺だけでなく神戸、九州など遠隔地からの要望にも応えることが可能となった。一方で、これまでの対面講義では受講者が講師とスライドを交互に見るため説明文のスライドが多かったが、理解度向上のために、Zoom受講ではPC画面のみを見るため図の比率を多くしたスライドにシフトした。その結果、2021年度のアンケート調査では、4月から8月までの基礎的講義に対して毎月8.7~11.8%の受講生が講義内容の分かりにくさを回答していた。それに対し、2022年度からスライドの改善を行った今年度12月までアンケート調査では、5月の飼育管理に関する講義で5%の受講生のみが講義内容の分かりにくさを回答し、Zoomによる講義とそのプレゼン資料改善は受講生の理解に効果を発揮したと思われる。基礎的内容である4月から8月まで講義は、実習や11月以降の講義内容を理解する上で重要であるため、さらにスライドの整理と図表化を進め受講生の理解度向上へ努めたい。 これからも実中研では時代の流れに沿いつつ、質の高い教育研修を展開していく。
-
2022年5月新型コロナウィルスによるパンデミックとそれによる緊急事態宣言により、多くの企業が感染症対策の一環としてオンラインでの在宅勤務および会議を迫られた。公益財団法人実験動物中央研究所(実中研)でも可能な限り研究・業務のオンライン化が進められている中、教育研修も例外ではなかった。今回のLASセミナーでは、実中研での教育研修オンライン化の試みについて紹介する。 先ず、各大学・研究機関でも行っている実験動物に関連する教育訓練のオンライン化に取り組んだ。実中研でも教育訓練を年に1回実施し、所内全員が1カ所に集まって受講していた。しかし、新型コロナウィルスのパンデミック以降、これを行うことは感染の可能性がある密集状態の点から困難である。そこで実中研では2020年10月からe-ラーニングによる動物愛護法、施設管理、カルタヘナ法および人獣共通感染症の4科目に関する教育訓練を開始した。 現在のe-ラーニングによる所員向け教育訓練の受講方法は、2ヶ月間の間に動物愛護からスタートし、1つの科目終了後、複数用意した問題の中からランダムに試験問題が3問出題される。試験は3問連続で正解しないと、再受講または再試験となる。4つの講義と試験をクリアした後に修了証が発行され受講終了となる。これらの教育効果は、教育訓練期間終了後、受講した所員によるそれぞれの科目試験の合格に至るクリア回数について最頻値を求め、評価を行った。そして、試験に2回以上のトライアルで合格した所員が誤答しやすい問題をソーティング、さらに誤答した問題の中で誤答しやすい選択肢を抽出することで、講義スライドおよび試験問題の改善点明らかにすることができた。このデータを基にスライドと試験問題のアップデートを行い、次年度の教育訓練でより高い教育効果につなげる。 次に、実中研の外部希望者向け教育研修には、CIEAセミナーⅠ(初心者用)およびⅡ(経験者用)がある。CIEAセミナーⅠ:基礎総合研修は、実中研の現場のスタッフが講師となり実中研が有する実験動物技術を学習する代表的なセミナーである。現在、基礎総合研修の講義は対面式から全てZoomを用いたオンラインにて実施している。オンラインにより各講師と受講生の直接的な対話の機会が失われたが、一方で受講者からZoomのチャットを通じて質問が多く出るようになった。対面式では気恥ずかしさも手伝いほとんど質問が出なかったが、オンラインに切り替えてから1講義につき2~5問の質問が出るようになった。従って、教育効果という点では、対面式とオンラインの間に差は無いようである。また、CIEAセミナーⅡは実習を中心とした研修であるが、これも可能な範囲でZoomによる指導に切り替えた。 新型コロナウィルスの脅威が今後も周期的な変異と共に継続が予想される中、実技実習のオンライン化を今後どのような手段で行っていくかが大きな課題である。実中研では日本実験動物学会と協力し、マウスの保定、投与、解剖など基本的動物実験手技のVirtual Reality(VR)ゴーグルの開発を試みている。VRゴーグルを用いて、動物の正しい保定方法、投与、解剖などの動物実験技術の修得に寄与すると期待する。紹介する画像は未だ開発段階のポリゴン仕様であるが、いずれ実物のマウスに近いクオリティに昇華させたい。また、VR技術では、動物実験に重要な動物への触覚を再現することが困難である。しかし、近年ではVRでの触覚グローブの開発が進んでいる。将来、この技術の導入により本物のマウスでトレーニングしている感覚を作り出したい。これにより各施設にてトレーニングに用いる動物数の減少につながるものと思われる。 以上の様に、実中研では新型コロナウィルスのパンデミックを契機に、教育研修のオンライン化を推し進めた。これまで紹介したZoomによる講義、e-ラーニングを用 いた教育訓練、そして開発中である動物実験技術のVR化は、決して今までの方法の代替ではなく、むしろより高い教育効果と動物福祉を目指した教育研修を目指している。