Profile Information

Affiliation
Professor, Faculty of Medicine, School of Medicine, Department of Biochemistry 1, The Jikei University School of Medicine
Degree
Doctor(Science)(Waseda University)

J-GLOBAL ID
200901026740997510
researchmap Member ID
5000045173

駆出しの医学部助手だった1987年、神田東作氏(当時、岡山大・理)から ubiquitin という風変わりなタンパク質について共同研究を持ちかけられ、その後30余年、ユビキチンおよびポリユビキチン鎖の定量や成分分析を主眼とした研究を続けています。
研究を始めた頃、少数の生化学者がこの分子による細胞内タンパク分解の仕組みを解き明かそうとしていましたが、その意義は十分に理解されていませんでした。また当時、アルツハイマー病の病変部位に出現する凝集体からユビキチンが同定され(Mori H, et al. Science 235: 1641-4, 1987)、医学的視点での研究も黎明期を迎えていました。そこで手はじめにユビキチンに対するポリクローナル抗体を作製し、ウェスタンブロットや免疫組織化学によって、「がん組織へのユビキチンの集積」、「脳虚血傷害と関連したユビキチン化タンパク質の蓄積」等の知見を見出しました(1987~90年)。その後、組織・体液中のユビキチンを定量的に解析するため、まず遊離型ユビキチンに特異的な radioimmunoassay を構築し、さらに北大・薬学部の横沢英良教授グループとの共同研究によって結合型ユビキチン(ポリユビキチン鎖)に特異的な ELISA を開発しました(1991~4年)。また、横沢教授グループから移譲されたモノクローナル抗体 FK2 を用いて、ユビキチン化タンパク質の免疫アフィニティー精製法を確立し(2001年)、さらにこの手法を SDS で可溶化した難溶性タンパク質に適用するための方法を考案しました(2008年)。
プロテアソーム(さらにはオートファジー)によって認識されるポリユビキチン化タンパク質は、特定の病的環境下で細胞内に蓄積します。疾患・環境ストレス等のバイオマーカーとしてのポリユビキチン化タンパク質の意義を追求するため、上述の手法を活用した研究を進めています。

Papers

  76

Misc.

  38

Books and Other Publications

  6

Presentations

  220

Research Projects

  28

Industrial Property Rights

  1