MISC

2018年4月

国内外の女性のやせの動向

肥満研究
  • 吉池 信男
  • ,
  • 小山 達也
  • ,
  • 三好 美紀

24
1
開始ページ
16
終了ページ
21
記述言語
日本語
掲載種別
記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
出版者・発行元
(一社)日本肥満学会

2000年から開始された「健康日本21」では、それまでの約20年間で1.5倍ほど増加した20〜29歳女性やせ(BMI<18.5kg/m2)の割合を減らすことが目標項目に加えられ、「女性のやせ」が国家的な健康課題として注目されるようになった。その後、約15年が経過する中で、その年代のやせの増加傾向には歯止めがかかり横這い状態がつづいている。わが国の成人女性全体のやせの割合(年齢調整後)は、1980年以降10%前後で一貫して緩やかな増加傾向にある。また、その割合は欧米諸国(1〜3%)と比較して極めて高く、アジア諸国においては、韓国、中国、台湾、香港などよりも高く、インドネシア、フィリピン、バングラデシュ、インドと比較すると低く、おおよそ中位にある。国際的にみると、とくに開発途上国では経済発展とともに、栄養転換(nutrition transition)が進み、その結果従前の低栄養に加えて、過栄養の問題が共存するという栄養問題の二重負担(double burden of malnutrition)が新たな課題となってきている。1980年以降の変化では、世界全体では女性のやせの割合は緩やかな減少傾向にあるが、1995年以降ではアジアでは横ばいか若干の増加傾向にある。DOHaDをベースとするライフコースアプローチの戦略を考えると、妊娠前から後の低栄養の克服が重要であり、女性のやせの問題について、国内的な課題としてのみならず、地球レベルでの取り組みにわが国としても貢献していくことが必要である。(著者抄録)

リンク情報
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201802289786107606
Jamas Url
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&doc_id=20180712300003&url=http%3A%2F%2Fci.nii.ac.jp%2Fnaid%2F40021632729&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_1.gif
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URL
http://jglobal.jst.go.jp/public/201802289786107606
ID情報
  • ISSN : 1343-229X
  • 医中誌Web ID : 2018316361
  • J-Global ID : 201802289786107606

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