2020年4月 - 2023年3月
超高温域の状態図研究と高比強度クロム基耐熱材料の創製
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
- 課題番号
- 20H00298
- 体系的課題番号
- JP20H00298
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 45,890,000円
- (直接経費)
- 35,300,000円
- (間接経費)
- 10,590,000円
状態図:今年度は、Cr-Ta二元系、Cr-Si-Ta三元系状態図の実験的決定とCALPHAD法による熱力学解析を行った。Ta含有試料の熱処理は酸化の影響を受けやすく、熱処理時に利用するセラミックス耐火物の選定を行い、アルミナよりもイットリアが適切であることがわかった。前年度に検討を行った超高温域におけるDTAによる熱分析、高周波誘導加熱炉と二色式温度計の組み合わせによる熱処理手法を基にし、Cr-Ta二元系の相平衡実験を行った。Taリッチ側で過去に報告のあった固相反応は酸化物の影響である可能性が高いことが判明し、新たにCr-Ta系状態図を決定することができた。また、Cr-Si-Ta三元系の1800℃、1400℃等温断面図決定のための相平衡実験を開始させた。さらにCALPHAD法による熱力学解析を実施し、Cr固溶体、ラーベス相、Ta固溶体からなる状態図を、正則溶体モデル、副格子モデルを採用して熱力学パラメータを決定することができた。これにより、実験状態図を計算により再現できることを確認した。
ミクロ組織制御と高温強度:Cr-X二元系、Cr-Si-X三元系合金を準備し、添加元素がミクロ組織と高温強度に及ぼす影響をSEMによる組織観察と1000℃における圧縮試験により調査した。特にTaは強度と延性の観点から有望であることがわかった。今後は、Cr3Si相とCr2Ta相の複層組織のミクロ組織制御と、耐酸化性を確保するために必要なSi量の特定を行うことが必要である。
ミクロ組織制御と高温強度:Cr-X二元系、Cr-Si-X三元系合金を準備し、添加元素がミクロ組織と高温強度に及ぼす影響をSEMによる組織観察と1000℃における圧縮試験により調査した。特にTaは強度と延性の観点から有望であることがわかった。今後は、Cr3Si相とCr2Ta相の複層組織のミクロ組織制御と、耐酸化性を確保するために必要なSi量の特定を行うことが必要である。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H00298
- 体系的課題番号 : JP20H00298