論文

査読有り
2018年12月

江若花崗岩の形成年代と冷却史

地学雑誌
  • 末岡 茂
  • ,
  • 島田 耕史
  • ,
  • 石丸 恒存
  • ,
  • 檀原 徹*
  • ,
  • 岩野 英樹*
  • ,
  • 八木 公史*

127
6
開始ページ
795
終了ページ
803
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.5026/jgeography.127.795

江若花崗岩の敦賀岩体と江若岩体にて、ジルコンU-Pb年代測定、ジルコンフィッション・トラック(FT)解析、アパタイトFT解析を実施した。ジルコンU-Pb年代は、いずれの岩体でも69.2-68.0Maと高い再現性を示し、両岩体がほぼ同時期に形成されたことを示唆した。ジルコンFT年代は59.6-53.0Maとややばらついたが、FT長解析では急冷傾向が推定されること、概して岩体の中心部に向かって若い年代が得られることから、岩体定置後の冷却過程を反映していると考えられる。アパタイトFTは44.8-20.9Maと大きくばらついたが、FT長解析の結果を踏まえると、敦賀岩体は長期間の削剥、江若岩体は漸新世から中新世の火成活動による再加熱を被っている可能性がある。敦賀岩体中の玄武岩岩脈についてもK-Ar年代測定を実施したところ、既報値より約1Ma古い値を示し、同岩脈を形成した火成活動が100万年程度継続した可能性を示唆した。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.5026/jgeography.127.795
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5061809
ID情報
  • DOI : 10.5026/jgeography.127.795
  • ISSN : 0022-135X

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