2015年5月20日
寓意の思考ー魚の象徴学からみた中世ヨーロッパ
ヨーロッパ史講義
- 開始ページ
- 32
- 終了ページ
- 54
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 論文集(書籍)内論文
- 出版者・発行元
- 山川出版社
中世ヨーロッパにおける魚をめぐる象徴の系譜を分析しながら、この時代に特有の「寓意の思考」が,旧約と新約の溝を架橋しながら,信仰の対象と信仰実践を結びつける,身振り・文字・画像という媒体を往還する思考であり、眼前の事物・事象の内奥に,過去から未来に流れる救済史を感知し,変更が許されない聖書に寓意の註釈によって意味の層を重ねながら,実は新たな概念や思想を彫琢していく思考術であることを明らかにする。