2017年4月 - 2021年3月
『悦楽の園』にみる12世紀ヨーロッパのダイアグラム的思考術とその波及
日本学術振興会 科学研究費補助金 基盤研究(C)
本研究計画「『悦楽の園』にみる12世紀ヨーロッパのダイアグラム的思考術とその波及」は、12世紀末にアルザスの女子修道院ホーエンブルクで編纂された百科全書的編纂物『悦楽の園』内のダイアグラム頁の構成を手がかりに、パリ大学をハブとして流通したダイアグラム写本の波及経路をヨーロッパ全域にわたって跡付けるとともに、12世紀ルネサンス期に固有の、パリ大学を拠点に育まれた思考術(ダイアグラム的思考術)の内容・形成過程を明らかにすること、またパリ大学を経由してアルザスに向かったこの思考術を最も良く体現する『悦楽の園』を、ホーエンブルク修道院における女子修道士の生活・信仰実践との接合という観点から再読することによって、12世紀ルネサンスの知的達成が波及先の地方においていかに受容されたか、その実態を解明しようとするものである。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K03165
- 体系的課題番号 : JP17K03165