2016年4月 - 2019年3月
奥山里山広葉樹林の優占種とササの落葉、土壌への放射性セシウムの移行過程
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
栃木県内の奥山広葉樹林のブナ・イヌブナ林と里山広葉樹林のコナラ林において、樹冠末端の枝葉の放射性Cs濃度を地上のリタートラップ採取された落葉の放射性Cs濃度と比較し、ブナ類、ナラ類の生葉から落葉への移行過程を把握した。原発事故以降の8年間(2011-2018)で落葉中の放射性セシウム濃度は大きく減少したが、毎年夏季(7月~9月)に一時的な濃度上昇が見られた。春季の樹上葉と当年枝の放射性セシウム濃度は二年枝・旧年枝よりも高く、落葉期では二年枝・旧年枝の値が高かった。以上、夏季の落葉の放射性セシウム濃度の上昇は春季の高い濃度の樹上葉の落葉により増加している可能性が示唆された。
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- 課題番号 : 16K07769
- 体系的課題番号 : JP16K07769