2018年4月 - 2023年3月
地域をつなぐ自省的な「歴史認識」形成のための実践的研究-東北地方を基軸に-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究は社会科教育研究者の主導のもと、日中の研究者の学際的な協働によって、歴史研究者の史・資料へのアプローチの方法を軸にして、開発・提案した歴史教育プログラムを実践し、自省的な「歴史認識」を育成のための方策を明らかにすることを目的としている。史・資料としては、北上平和記念展示館(岩手県北上市)に所蔵された「7000通の軍事郵便」を対象にして、その読解の方法に焦点をあわせるものである。
本年度は、研究課題の明確化と基本的な視座の共有をはかるために、まず、8月8~9日に全体研究会(於、岩手大学)を 開催した。8日には、今野日出晴(研究代表者)による基調報告、二宮衆一(研究分担者)による「歴史家のように読む」アプローチの検討、さらに、川島茂裕(北上平和記念展示館学芸員)による「軍事郵便資料学」の報告がおこなわれ、中国側の研究協力者とともに、問題意識の共有がはかられた。9日には、「軍事郵便」(北上平和記念展示館所蔵)及び,北上市和賀町周辺の戦争遺跡に関するフィールドワークをおこない、「7000通の軍事郵便」の予備的な調査を実施した。
以上のような全体研究をうけて、それぞれの研究分担に関わって、今野は、歴史研究や歴史社会学での歴史実践を対象に、戦争体験を学ぶことの意味と意義を探究し、外池智は、「被爆体験伝承者」の講話を対象に、戦争体験の「語り」を検討し、小瑶史朗は、戦争責任を軸に、民間教育団体の戦後史学習に関する研究活動の足跡を検証し、二宮衆一は、今後求められる探究学習のあり方を明らかにするために、探究学習の評価に関して、成果と課題を明らかにした。河西英通は、近代日本における東北地域の位置づけを、明治維新期から戦後高度経済成長まで展望して論じ、伊藤大介は自治体史編纂の経験を踏まえながら、歴史資料のデータ管理方法について展開した。
本年度は、研究課題の明確化と基本的な視座の共有をはかるために、まず、8月8~9日に全体研究会(於、岩手大学)を 開催した。8日には、今野日出晴(研究代表者)による基調報告、二宮衆一(研究分担者)による「歴史家のように読む」アプローチの検討、さらに、川島茂裕(北上平和記念展示館学芸員)による「軍事郵便資料学」の報告がおこなわれ、中国側の研究協力者とともに、問題意識の共有がはかられた。9日には、「軍事郵便」(北上平和記念展示館所蔵)及び,北上市和賀町周辺の戦争遺跡に関するフィールドワークをおこない、「7000通の軍事郵便」の予備的な調査を実施した。
以上のような全体研究をうけて、それぞれの研究分担に関わって、今野は、歴史研究や歴史社会学での歴史実践を対象に、戦争体験を学ぶことの意味と意義を探究し、外池智は、「被爆体験伝承者」の講話を対象に、戦争体験の「語り」を検討し、小瑶史朗は、戦争責任を軸に、民間教育団体の戦後史学習に関する研究活動の足跡を検証し、二宮衆一は、今後求められる探究学習のあり方を明らかにするために、探究学習の評価に関して、成果と課題を明らかにした。河西英通は、近代日本における東北地域の位置づけを、明治維新期から戦後高度経済成長まで展望して論じ、伊藤大介は自治体史編纂の経験を踏まえながら、歴史資料のデータ管理方法について展開した。
- ID情報
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- 課題番号 : 18H01004
- 体系的課題番号 : JP18H01004