共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年10月 - 2025年3月

1D/2Dナノ材料を用いた高度ガス認識界面のデザイン

日本学術振興会  科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))  国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

課題番号
20KK0110
体系的課題番号
JP20KK0110
配分額
(総額)
18,720,000円
(直接経費)
14,400,000円
(間接経費)
4,320,000円

多種多様なガスを即座に認識するため、ガスセンサの更なる高性能化が要求されている。希薄成分に対して高い感度を有する高性能ガスセンサの開発は、AIとの統合によるパターン認識によってガス種の識別を可能にするなど、極めて重要性が高い。本研究では、一次元(1D)および二次元(2D)ナノマテリアルを用いて、空気中の稀薄有機成分に対し超高感度なガスセンサデバイスを開発する。1D材料・2D材料を用いることで、ガス拡散機能とトランスデューサー機能の最大化を図る。
昨年度開発したZnOナノロッドセンサのガス検知特性を詳細に調べた。全自動のガス応答測定システムを構築し、遠隔での操作および長時間測定を自動化することによって研究の更なる促進を図った。本システムにより、ZnOナノロッドが水素やCOなどの小分子には大きな応答を示さないが、エタノールやアセトンなどの極性VOCには高い応答を示すことを確認した。In-situ DRIFT(拡散反射赤外分光)測定によって、ZnOナノロッドにエタノールを供給した場合に、エトキシドやアルデヒド、アセテートといった中間体が表面に生成することを見出した。また、材料が高いセンサ応答を示す際にはVOCの完全分解によるCO2生成が伴うことも明らかにできた。このZnOナノロッドの優れた応答性を確認するために、ナノロッドの露出面であるm面を有するZnO単結晶をミストCVD法により合成し、その応答特性を調べた。m面単結晶はVOCに対して良好な感度を示すことから、ZnOナノロッドにおいてはその特異な結晶面が高いVOC感度を与えたものと結論した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20KK0110
ID情報
  • 課題番号 : 20KK0110
  • 体系的課題番号 : JP20KK0110