共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

アフリカの無形文化を対象にした民族誌映画の制作による応用映像人類学的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K01181
体系的課題番号
JP18K01181
配分額
(総額)
3,900,000円
(直接経費)
3,000,000円
(間接経費)
900,000円

平成30年度はアフリカ現地でのフィールドワーク、出版、国際会議の企画、実行等、インプット、アウトプット両面を積極的に行うことができた。
まず、8月のエチオピア北部でのフィールドワークにおいて、ティグレイ州メケレで活動を行うゴンダール出身のアズマリ、ムカット・ムルカン氏による演奏活動を映像記録した。特に、結婚式をはじめとする祝祭儀礼の場における地域社会の人々と芸能者の相互行為について詳細に記録できた。今後編集を行い民族誌映画を制作する。
出版関係では、世界思想社より、単著『ストリートの精霊たち』を出版した。本書は、これまで川瀬が民族誌映画による記録の対象としてきたエチオピア北部の芸能者等と川瀬との交流や関係性の変化を主なテーマとしている。平成30年度は、川瀬が制作した過去の民族誌映画の上映と本書の解説を組み合わせる形で、各地で上映、講演活動を繰り広げた。
10月の国際エチオピア学会研究大会(於:エチオピア、メケレ大学)では、エチオピア無形文化の人類学的な映像記録をテーマにした民族誌映画上映プログラムを主宰者として企画、実行した。本プログラムでは、エチオピア、ドイツ、米国、ノルウェーの映像人類学者とともに、互いの学術映像の視点、アプローチ、さらには作品の保管や活用のありかたについて、2日間にわたり、密に議論できた。また12月には、第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館展示を担当する人類学者等とともに京都人類学研究会・季節例会シンポジウム『人類学とアートの協働』を開催した。本シンポジウムでは、制作実践に基軸をおいた文化人類学者、アーティスト、キュレーター間の領域横断的な議論を行い、人類学な映像制作実践におけるアートの語法の援用について意見交換できた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K01181
ID情報
  • 課題番号 : 18K01181
  • 体系的課題番号 : JP18K01181

この研究課題の成果一覧

書籍等出版物

  1