2017年4月 - 2020年3月
日常生活下の行動・状態連続推定に基づくジャストインタイムな行動変容介入手法の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
今年度は、(a)実時間データに基づき必要なときのみ介入を行う仕組み(Just-in-Time Adaptive Intervention; JITAI)を実現するためのシステムの改修・汎用化、および小規模調査によるシステムの動作確認、(b)健康リスク指標開発のための行動・状態推定技術の開発、(c)JITAIアルゴリズムの開発とその動作検証実験を行った。
(a)については、小型環境センサーおよびリストバンド型高精度活動・心拍センサーを接続し、リアルタイムでの自動データ収集や、サーバーからのオンデマンドによる心拍測定のための機能追加を行った。また、このシステムを用いて、介護・福祉系の職に従事する成人約30名を対象としたecological momentary assessment(EMA)による日常生活下での気分・身体症状調査と活動・睡眠測定を約2週間行った。
(b)については、大規模体幹加速度データ(約8万名)から高精度に睡眠覚醒が判定可能なアルゴリズムを構築し、睡眠指標に関する疫学的知見(年齢・性別・気象・地域依存性など)を得た。また、深層学習を用いたクラスタリングにより日常生活下動作(歩行/走行などの運動や姿勢の状態など)の分類手法の開発を行った。加えて、うつ病患者と勤労者(約300名)から得られたデータを用いて、身体活動の状況(リストバンド型活動センサーにより取得)からうつ病患者であるか、あるいは抑うつ傾向にあるかどうかを推定するための機械学習による分析を開始した。
そして、(c)に関しては、育児中の母親約40名を対象とした生活リズム(起床、就寝のタイミング)改善のためのJITAIアルゴリズムを開発し、EMAによる調査(気分・身体症状、睡眠、育児行動など)を約2週間にわたって行うとともに、後半の1週間は、それらの記録に基づくJITAIを実施した。
これらの予備的調査・分析を通じて、JITAIの実行可能性を確認するとともに、大規模集団を対象とした試行に向けての課題を洗い出すことができた。
(a)については、小型環境センサーおよびリストバンド型高精度活動・心拍センサーを接続し、リアルタイムでの自動データ収集や、サーバーからのオンデマンドによる心拍測定のための機能追加を行った。また、このシステムを用いて、介護・福祉系の職に従事する成人約30名を対象としたecological momentary assessment(EMA)による日常生活下での気分・身体症状調査と活動・睡眠測定を約2週間行った。
(b)については、大規模体幹加速度データ(約8万名)から高精度に睡眠覚醒が判定可能なアルゴリズムを構築し、睡眠指標に関する疫学的知見(年齢・性別・気象・地域依存性など)を得た。また、深層学習を用いたクラスタリングにより日常生活下動作(歩行/走行などの運動や姿勢の状態など)の分類手法の開発を行った。加えて、うつ病患者と勤労者(約300名)から得られたデータを用いて、身体活動の状況(リストバンド型活動センサーにより取得)からうつ病患者であるか、あるいは抑うつ傾向にあるかどうかを推定するための機械学習による分析を開始した。
そして、(c)に関しては、育児中の母親約40名を対象とした生活リズム(起床、就寝のタイミング)改善のためのJITAIアルゴリズムを開発し、EMAによる調査(気分・身体症状、睡眠、育児行動など)を約2週間にわたって行うとともに、後半の1週間は、それらの記録に基づくJITAIを実施した。
これらの予備的調査・分析を通じて、JITAIの実行可能性を確認するとともに、大規模集団を対象とした試行に向けての課題を洗い出すことができた。
- ID情報
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- 課題番号 : 17H00878
- 体系的課題番号 : JP17H00878