副甲状腺ホルモン(PTH)は投与方法により骨吸収を促進するcatabolic効果と、骨形成を促進するanabolic効果という相反効果を有する。マウス骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1細胞を用いて、ヒトPTH(1-34)の間欠刺激と連続刺激を加え、異なった刺激下で起こるMC3T3-E1細胞の機能および細胞分子の発現変化について検討した。PTHの間欠刺激によりanabolic効果が認められたが、連続刺激では認められなかった。PTHの間欠刺激によってPTH1型受容体mRNAの発現が上昇し、その程度は連続刺激に比べて高かった。また、PTHの間欠刺激では連続刺激に比べ、線維芽細胞増殖因子-2と結合組織増殖因子のmRNAの発現が上昇し、インスリン様増殖因子-2のmRNAの発現が低下した。