MISC

2008年12月11日

社会不安傾向が表情認知におけるM170応答に与える影響

電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
  • 沢田 晴彦
  • ,
  • 伊丸岡 俊秀
  • ,
  • 松本 圭
  • ,
  • 塩谷 亨
  • ,
  • 近江 政雄

108
356
開始ページ
79
終了ページ
82
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
一般社団法人電子情報通信学会

これまでの顔認知処理モデルにおいては、視覚野を中心に発生する初期の顔認知処理成分は感情処理ではなく構造的処理を主に反映するものと考えられてきた.一方で近年の脳画像イメージング研究においては、後頭に発生する顔刺激に対する応答が表情により異なり、他の感情関連領域とも相関があることが示されている.本研究では、社会不安傾向の異なる被験者群を用いて、中性表情と恐怖表情に対して後頭に発生するM170成分の差異について検討した.実験の結果、高社会不安傾向群のM170成分は中性表情よりも恐怖表情に対してより強く応答する一方で、低社会不安傾向群の被験者では同様の感情効果は得られないことが分かった.この結果は、顔認知処理の初期段階で感情処理が行われる可能性を示すと同時に、その初期段階での顔認知処理が社会不安傾向の影響を受けることを示唆している.

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007124106
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10487237
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/9763463
ID情報
  • ISSN : 0913-5685
  • CiNii Articles ID : 110007124106
  • CiNii Books ID : AN10487237

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