J-PARC核破砕中性子源における陽子ビームの形状及び入射位置の変化が水銀ターゲットの核特性及び構造強度に及ぼす影響,1; 水銀ターゲット容器の構造的健全性
日本原子力学会2018年秋の大会
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- 開催年月日
- 2018年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 岡山
- 国・地域
- 日本
J-PARCの物質・生命科学実験施設の核破砕中性子源は、水銀ターゲットに3GeV、1MW陽子ビームを入射し、発生する中性子を中性子実験装置に供給する施設である。陽子ビームの形状や入射位置の変化は、水銀ターゲット容器の構造的健全性や中性子実験装置に供給する中性子強度に影響を与える。そこで、陽子ビームの形状や入射位置を変化させ、構造強度及び中性子特性に与える影響を、実測と解析の両面から確認した。本発表は、シリーズ発表1であり、構造強度の観点から、陽子ビームの出力や入射位置を変化させた際の容器の温度上昇の変化を調べ、核発熱分布評価の妥当性を検証し、核発熱によって水銀ターゲット容器に発生する熱応力を評価した。その結果、陽子ビームが入射する水銀ターゲット容器の先端付近では、陽子ビームの入射位置が温度上昇に大きく影響することが分かった。水銀ターゲット容器の中心と陽子ビーム中心とのずれは最大で6mmに抑える設計としているため、この時の応力評価の結果、ずれが無い場合に比べて熱応力が10\%増加するが、この結果は、構造強度評価で考慮している20\%の裕度が妥当であることを示した。