2009年2月1日
発達性読み書き障害児における立体視を用いた平仮名識字学習の効果
日本教育工学会論文誌
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 32
- 号
- 4
- 開始ページ
- 417
- 終了ページ
- 424
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.15077/jjet.KJ00005353789
- 出版者・発行元
- 日本教育工学会
本研究では,発達性読み書き障害(Developmental Dyslexia以下,DD)の特徴的な認知特性と考えられている空間認知能力に着目し,文字に立体的な視覚情報を付加した平仮名の学習方法を考案した.具体的には,平仮名一文字を字画ごとに分解し,それぞれを異なる奥行き位置に配置することで視覚的な情報に書字方法も内包する学習方法である.文字の呈示には,Multi-layered Display(以下,MLD)を用いた.MLDは視覚系の不整合が生じる事なく立体呈示が可能なディスプレイである.立体視の効果を検証するためDD児に平仮名学習を行い評価した.評価方法は,学習前後に書字した字形を定量化し,お手本の字形との近似率を逸脱量を用いて比較する客観評価方法を用いた.評価の結果,学習後に書字した字形の逸脱量が学習前より減少していた.これは識字能力が向上したと考えられ,立体視の効果が示唆された.
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.15077/jjet.KJ00005353789
- ISSN : 1349-8290
- CiNii Articles ID : 110007110415
- CiNii Books ID : AA11964147