2019年4月
【金属アレルギー診療update】金属アレルギーと扁平苔癬 皮膚科の立場から
Derma.
- 巻
- 号
- 282
- 開始ページ
- 37
- 終了ページ
- 44
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)全日本病院出版会
組織学的に扁平苔癬と診断した77症例のうち同意が得られた症例に対して、金属パッチテスト、歯科金属分析、歯性病巣の確認、経過観察を行い、特に口腔扁平苔癬に対する金属アレルギーの関与を検討した。歯科金属を除去した症例は3例、このうち、歯科金属分析で口腔内金属にパッチテストで陽性となった金属の含有を確認して除去した2症例は、金属除去後に症状は改善したものの、完治はせず、1例は再燃した。1例は金属パッチテストを行った上で金属除去を開始した状態で紹介されたが、既に口唇癌を発症していた。一方で、パッチテストが陽性となった金属を口腔内に残したままであっても、義歯の調整や歯性病巣治療、ステロイド外用治療により改善した症例もあり、パッチテストで陽性となった金属を口腔内に保有している場合でも、まず、口腔内衛生管理や補綴物による非アレルギー性の刺激を除きながら、対症治療を行い、金属除去に関しては慎重に検討すべきと考えた。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1343-0831
- 医中誌Web ID : 2019185224