2018年6月
福祉の現場から 認知症高齢者の急変時対応に関する介護老人福祉施設職員の認識
地域ケアリング
- 巻
- 20
- 号
- 6
- 開始ページ
- 70
- 終了ページ
- 75
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)北隆館
家族介護者にとって、介護期間に起こりうる予測できない被介護者の有事に関する不安は大きい。本課題としては、在宅認知症高齢者に絞り、突発事故や症状及び容態の急変しやすい疾病等について、実態調査をしたうえで、急変から緊急介入を含めた一連のリスク管理を視野に入れたマネジメントモデルの開発へ向けた示唆を得ることである。まず在宅認知症高齢者の急変時、緊急受け入れを行う医療機関を対象に、原因病態や症状に関して実態調査を行い、その実態を明らかにすることが重要となる。認知症高齢者の急変の有無と基礎疾患および外来受診時(搬送時)の症状との関連性の検討において、統計学的に有意な関連を示したものは感覚機能障害であったことから、それは知覚や運動麻痺、転倒等であり、身体的な異常として、第三者からはっきりと認識できる障害や異常である。このことから、認知症高齢者の急変時の医療機関への速やかな受療行為に繋がりやすいという傾向があったともいえる。しかし、持病など基礎疾患との有意な差は見られなかったという結果も含めて、今回明らかとなった実際の受け入れ現場である医療機関側からの一定の視点としての方向性について報告する。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1345-0123
- 医中誌Web ID : 2018293799