共同研究・競争的資金等の研究課題

2014年4月 - 2017年3月

光受容タンパク質パラピノプシンを起点とする松果体及び副松果体の光受容機能の解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費  特別研究員奨励費

課題番号
14J40094
体系的課題番号
JP14J40094
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,810,000円
(直接経費)
3,700,000円
(間接経費)
1,110,000円

ゼブラフィッシュ松果体と副松果体に存在する紫外光受容型パラピノプシンPP1が関わる多様な光受容機能を理解するために、以下の解析を行った。
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1、ゼブラフィッシュ松果体において、PP1がどのような生理機能を担うのかを明らかにすることを目指し、本年度は、様々な光条件下でのゼブラフィッシュの遊泳行動解析を行うために、LED照射装置を用いて水槽全体にUV光照射する装置を設計し、その作製を完了した。
2、ゼブラフィッシュ副松果体におけるPP1発現細胞の特徴や機能についての知見を得るために、形態学的手法を中心とした解析を試みた。
・副松果体にどのような種類の光受容タンパク質が発現するのかを明らかにするために、松果体での発現が主に知られているPP2(可視光受容型パラピノプシン)、エクソロドプシン、赤錐体オプシンなどの光受容タンパク質について、免疫組織化学的に局在を調べた。その結果、副松果体での光受容タンパク質の発現パターンは松果体とは異なることが明らかになった。
・副松果体のPP1発現細胞が関わる機能を推定するために、まず、松果体の主な生理機能のひとつであるメラトニン合成・分泌に関わるかどうかを調べた。具体的には、メラトニンの前駆物質であるセロトニンの免疫組織化学的局在を検討した結果、副松果体では、セロトニンの免疫反応は観察されず、メラトニン合成・分泌に関わらない可能性が推測された。また、副松果体の関与が示唆される機能として、発生初期段階における脳の左右非対称形成にも着目し、それらに対するPP1によるUV光受容の影響を調べることを目指した。その準備段階として、副松果体が影響を及ぼすと考えられる脳領域(手綱核)の非対称性を示す組織学的解析に着手した。具体的には、LD条件下で飼育した野生型稚魚を用いて、左手綱核に多く発現するlovの発現パターンをin situ hybridizationで確認した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-14J40094
ID情報
  • 課題番号 : 14J40094
  • 体系的課題番号 : JP14J40094