2021年4月 - 2024年3月
ステップファミリーの複雑性・多様性と子どもの福祉に関する調査研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
過去に実施した若年成人継子へのインタビュー調査(野沢・菊地2014, 野沢2015)は、両親の離婚や再婚によって子どもと別居親との関係が子どもの意に反して断絶したり、継親を親として受容するよう強いられたりすることが、子どもたちの適応を困難にすることを示唆していた。そうした知見に基づき、離婚・再婚後も両親が子どもに関わり、継親が親を代替せず、柔軟で創造的な拡張するネットワーク型のステップファミリー形成の可能性を提案してきた(野沢・菊地2021)。しかし、そのような家族パターンが促進される条件を探ることが、具体的な制度改革や政策提言を導く意味でも、課題となっている。
本研究では、ステップファミリー内に含まれる異なる立場の当事者を対象としたインタビューからそうした条件を探り、現在の日本では先端的で少数派の当事者による新しい実践の可能性や効果を検証することを主たる目的としている。
まずは子どもの同居実母が再婚しているケースで、現在も別居父と交流が続いているケースを戦略的にサンプリングして、インタビュー調査を行った。先行して進めたケースと合わせて、これまでに計画された調査(a)、子どもの同居母親15人を対象にしたオンラインインタビュー調査を実施できた。コロナ禍による対面でのインタビュー調査に代替する方法として試行的に始めたZoomによるオンラインでのインタビュー調査であったが、こちらが危惧したラポール形成などに困難はなく、予想通りの成果を上げたと評価している。
調査対象者の特性により居住地が全国に分散しており、コロナ禍での対面の不安が払拭されていないため、今後もZoomによるインタビュー調査の方法を用いることが有効であると確認できた。まずは同居実母を対象とした調査(a)を終了でき、分析に取りかかれたことが昨年度の重要な成果である。
本研究では、ステップファミリー内に含まれる異なる立場の当事者を対象としたインタビューからそうした条件を探り、現在の日本では先端的で少数派の当事者による新しい実践の可能性や効果を検証することを主たる目的としている。
まずは子どもの同居実母が再婚しているケースで、現在も別居父と交流が続いているケースを戦略的にサンプリングして、インタビュー調査を行った。先行して進めたケースと合わせて、これまでに計画された調査(a)、子どもの同居母親15人を対象にしたオンラインインタビュー調査を実施できた。コロナ禍による対面でのインタビュー調査に代替する方法として試行的に始めたZoomによるオンラインでのインタビュー調査であったが、こちらが危惧したラポール形成などに困難はなく、予想通りの成果を上げたと評価している。
調査対象者の特性により居住地が全国に分散しており、コロナ禍での対面の不安が払拭されていないため、今後もZoomによるインタビュー調査の方法を用いることが有効であると確認できた。まずは同居実母を対象とした調査(a)を終了でき、分析に取りかかれたことが昨年度の重要な成果である。
- ID情報
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- 課題番号 : 21K01869
- 体系的課題番号 : JP21K01869
この研究課題の成果一覧
絞り込み
書籍等出版物
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丸善出版 2023年12月 (ISBN: 9784621308349)
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明石書店 2022年4月 (ISBN: 9784750353913)
講演・口頭発表等
3-
家族問題研究学会2023年度第1回例会 2023年12月9日
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第6回日本離婚・再婚家族と子ども研究学会大会 2023年10月14日
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第5回日本離婚・再婚家族と子ども研究学会大会 2022年10月29日
メディア報道
3-
高知新聞社 高知新聞 17面 2024年1月9日 新聞・雑誌
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高知新聞社 高知の子育て応援ウェブメディア ココハレ https://kokoharekochi.com/article/hint/n66741/ 2023年12月 インターネットメディア
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NHK総合 かんさい熱視線 https://www.nhk.jp/p/osaka-nessisen/ts/X4X48GXNX2/episode/te/89796K66XR/ 2022年1月 テレビ・ラジオ番組
社会貢献活動
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