基本情報

所属
東北大学 大学院農学研究科 農芸化学専攻 教授
学位
博士(農学)(東北大学)

J-GLOBAL ID
200901017852789814
researchmap会員ID
5000070735

外部リンク

委員歴

  19

論文

  62

MISC

  49

書籍等出版物

  2

講演・口頭発表等

  300

共同研究・競争的資金等の研究課題

  26

社会貢献活動

  3

その他

  8
  • 2015年4月 - 2015年4月
    出芽酵母のリン酸飢餓応答におけるオートファジーの役割とその誘導機構に関する研究
  • 2013年9月 - 2013年9月
    アミロイドβ産生系を酵母細胞で再構成し、この再構成系を用いたアミロイドβの毒性ターゲットとなる分子の同定や低分子化合物ライブラリーからのアミロイドβ生成阻害剤やアミロイドβ毒性を軽減する化合物の単離を行う。
  • 2011年7月 - 2011年7月
    グルコースが培養環境中に存在すると他の炭素源は消費されず、グルコースが優先的に利用される。このグルコース効果と呼ばれる現 象は様々な炭素源を含むバイオマス原料を並行発酵する技術の開発にとって障害となる。現在、グルコース効果はカタボライト抑制と 呼ばれる遺伝子発現制御で説明されているが、その翻訳産物(タンパク質)がグルコースに応答して速やかに分解されるカタボライト 不活性化と協調して起こることが知られている。このことは、仮にグルコースと競合する炭素源を利用できるように遺伝子発現を制御 できたとしても、グルコースが存在している限りその遺伝子産物は分解され続けることを意味している。このような観点から、カタボ ライト不活性化の制御が重要であることは想像に難くないが、その詳細な機構は不明である。 バイオエタノールの原料として期待される農産廃棄物にはグルコースに次いで多くのキシロースが構成糖として含まれているが、出芽 酵母はキシロースを利用できない。申請者はすでにキシロースを資化できる組換え酵母の作出に成功しているが、グルコース存在下で のキシロース資化は抑制されていた。グルコースによるキシロース代謝経路の不活性化がその原因だと考えられる。本研究では、キシ ロース代謝経路(トランスポーターおよび代謝酵素群)のグルコース不活性化機構について解析し、バイオマス並行発酵を可能とする 出芽酵母の作出を試みる。
  • 2007年10月 - 2007年10月
    真菌や植物細胞の液胞は動物細胞のリソソームに相当するオルガネラであり、プロテアーゼやリボヌクレアーゼ、 ポリリン酸分解酵素などの様々な加水分解酵素を含んでいる。このオルガネラは環境条件やストレスに応答して、 タンパク質や脂質、核酸などの様々な高分子化合物を分解することにより細胞の構成成分を最適化しており、細胞 の恒常性維持に重要な役割を果たしている。また、リソソームとは異なり液胞は二価イオンやアミノ酸などの低分 子化合物やポリリン酸の貯蔵コンパートメントとしての機能も合わせ持つ。外界の栄養源が不足した場合には、こ れらの貯蔵物質が利用されるとともに、オートファジーと呼ばれる機構により自らの細胞質成分を非選択的に液胞 に送り込んで分解することにより、飢餓条件下を生存するための最低限の栄養源を確保している。オートファジー の過程は①飢餓シグナルの伝達、②二重膜構造体による細胞質成分の囲い込み、③二重膜小胞と液胞膜との融合、 ④内膜小胞の液胞ルーメンへの放出と分解の4つに大別され、生体膜のダイナミックな動態を伴う。一方で、これ ら高分子基質を分解するための加水分解酵素群は主に初期分泌経路(小胞体、ゴルジ体)を経て液胞に輸送される が、興味深いことにある種の液胞酵素は分泌経路を経ることなく直接細胞質から液胞へと輸送されることが出芽酵 母において報告されている。この経路はcytoplasm to vacuole targeting (Cvt) 経路と呼ばれ、オートファジーと トポロジー的に類似した小胞輸送を伴う。また、遺伝学的にもオートファジーとCvt経路に必要な遺伝子の大半 が重複していることが明らかとされており、Cvt経路はオートファジーの一形態だと考えられる。両経路の主たる 相違点は誘導条件と積み荷の選択性の有無である。一般的にオートファジーが飢餓条件下で誘導される非選択的な 分解機構であるのに対し、Cvt経路は選択的な液胞タンパク質の生合成経路である。現在までにCvt経路で輸送 されるタンパク質としてアミノペプチダーゼI およびα-マンノシダーゼが報告されている。いずれもAtg19と呼 ばれるレセプタータンパク質によって認識されることにより、選択的に液胞へ輸送される。Atg19によって認識さ れる加水分解酵素が他に存在しているかどうかは検討すべき点である。そこで、当該研究ではCvt経路で輸送さ れる新規の液胞タンパク質を同定し、その機能を明らかにする。さらにこれらタンパク質の外界栄養条件の変化に 伴う発現や局在の変化を解析することにより、液胞における生体高分子の分解・代謝におけるCvt経路の役割を 解明することを目的とする。
  • 2007年4月 - 2007年4月
    石油燃料の枯渇、二酸化炭素排出量の削減のために再生可能な植物由来のバイオマスからの燃料生産技術が求められている。現在市場に出ているバイオエタノールの生産には加工が簡単な糖類やデンプンが利用されているが、それらは穀物由来であるため食料との競合が起こっている。そこで、農産物の非食部である藁や籾殻などの木質バイオマスを利用し、エタノールの生産を行うことが求められている。そのためには木質バイオマスの主要成分であるセルロースを効率よく糖化する酵素が必要である。当研究ではゲノム解析が行われた麹菌の遺伝子資源を用い、未知のセルロース糖化酵素の探索を行う。
  • 2006年11月 - 2006年11月
    現在エタノール生産に産業的に用いられている酵母はキシロースを資化出来ない。そこで、キシロースを資化出来る酵母を分子遺伝学的手法により育種する。また、この株を用いてキシロースからなる高分子ポリマーであるキシラン分解酵素を麹菌ゲノムから探索する。
  • 2005年9月 - 2005年9月
    京都議定書の発効に伴い、日本は二酸化炭素の排出量削減への対応を迫られている。石油の代替物として再生可能なバイオマスの利用が求められているが、国土面積が小さく人口密度が高い我が国では大規模なエネルギー作物の栽培は不可能であるため、廃棄物あるいは未利用バイオマスのエネルギーや化学原料への変換が注目されている。我が国では年間1,300万トンの稲わら、籾殻などの農作物非食用部が発生し、その約70%が未利用バイオマスとして廃棄されている。現在、代替エネルギーとしてのバイオエタノールの生産は、酵母を用いた発酵生産が主力である。トウモロコシやサトウキビなどの資源作物が良質な発酵原料であるデンプンや糖類を主成分としている(トウモロコシの成分中70%がデンプン)のに対し、稲わら、籾殻などの木質系バイオマスはセルロース(45%)、ヘミセルロース(30%)を主成分としている。セルロースは酵母による発酵が可能なグルコースに変換できるが、ヘミセルロースの主構成糖であるキシロースは酵母では発酵できないため、木質系バイオマスはデンプンなどを主成分とする糖質系バイオマスに対して競争力を持っていない。 酵母Saccharomyces cerevisiaeはキシロース代謝の第一段階であるキシロース異性化反応を触媒するキシロースイソメラーゼを欠いているため、キシロースを資化する事ができない。そこで、キシロースイソメラーゼ遺伝子を有する種々の細菌や植物から遺伝子を単離し、それぞれを酵母に導入することにより、キシロースをエタノールへ変換できる酵母の育種を行う。また、現在当研究室にて乳酸発酵を高効率で行う酵母の分子育種を行っており、さらにキシロース資化経路を組み込むことにより、キシロースから生分解性プラスチックの原料である乳酸へ変換可能な酵母の分子育種も行う。
  • 2005年4月 - 2005年4月
    麹菌は我が国の発酵産業を支える主要な産業微生物である。そのタンパク質分泌能の高さから、異種タンパク質の分泌発現の宿主としての利用が期待されている。異種タンパク質発現による分泌ストレスに対する麹菌の細胞応答を解析する。