根治治療の対象とならない再発・転移性頭頸部扁平上皮癌に対する現在の標準的な一次治療はCDDP+5FU療法(PF療法)にセツキシマブを加えた、いわゆるEXTREMEレジメンである。さらに、プラチナ製剤使用歴のある再発・転移性頭頸部癌に対してニボルマブが近年本邦でも承認された。EXTREMEレジメンはプラチナ製剤を含むため、再発・転移性頭頸部扁平上皮癌に対する薬物療法における化学療法と免疫療法の最適化にはプラチナ抵抗性の判断が重要となる。さらに、比較的低い奏効率、奏効するまでやや時間を要するといった免疫阻害薬が有する特徴や、免疫阻害薬に特有の免疫関連有害事象なども考慮し、化学療法と免疫療法の最適化を図る必要がある。(著者抄録)