金光 滋
カネミツ シゲル (Shigeru Kanemitsu)
更新日: 2022/08/24
基本情報
- 所属
- 近畿大学 産業理工学部 情報学科 教授
- 産業技術研究科 電子情報工学専攻 産業理工学部 情報学科 情報総合学研究室 教授
- J-GLOBAL ID
- 200901039875272006
- researchmap会員ID
- 5000077539
- 外部リンク
改稿中 以下のものは,ニュートン誌に掲載して頂いたものの一部.
素数があらわす神秘の世界
世紀の難問リーマン予想が解かれたとき,何がわかるのか
世界中の数学者たちが何年も頭を悩ませ,それでも解けなかったような超難問がある。たとえばポアンカレ予想の解決には 1世紀以上がかかり,フェルマーの最終定理は実に 350年かけて証明された。それでも未解決の問題が残っている。リーマン予想である。近畿大学産業理工
学部の金光滋教授も,この難問に挑みつづけている研究者の一人だ。
金光滋教授。「素数の分布は宇宙と関係がある」,「リーマン予想は未解明であるにもかかわらず,あらゆる科学に出てくるので非常に興味深い」と語る。
古来,数学者をひきつけてやまない数がある。素数である。素数とは, 1とその数自身以外に正の約数をもたない数のことである。たとえば, 2,3,5は素数だが, 6は素数ではない。なぜなら, 6= 2×3であり, 1と 6以外にも 2と 3の二つの約数をもつからだ。
素数は一体いくつあるのか。答えは「無限」である。これはすでに紀元前 3世紀頃に,古代ギリシアのユークリッドが証明済みだ。実際,素数は 100までに 25個, 1000までに 168個, 100万までに 78,498個, 10億までに 50,847,534個, 1京までには24,739,954,287,740,860個あることがわかっている。
なぜ数学者は素数にひかれるのか
近畿大学産業理工学部の金光滋教授も,素数の魔力に引き寄せられた。教授は語る。「大学生のときに出会った本の 1行目,『素数の分布は神秘的である』という言葉に衝撃を受けました。それ以来,素数の世界にはまったのです」。
素数の分布を 100を区切りとして 2000までみていくと,どうなるか。 100までが 25個と最多で, 101から 200までが 21個となる。その後は少しずつ減っていき, 1301から 1400までの間には 11個しかない。ところが 1401から 1500では 17個に増える。しかも 1300台では 1327の次が 1361と大きく間があくのに対し, 1400台では 1481,1483,1487,1489と短い間隔に四つもの素数が詰まっている。こうした素数の分布には,何の脈絡もないようにみえる。 けれども,そこに何かのルールを見出そうとするのが数学者の性だ。 n番目の素数を, nそのものを使って導き出す公式は,今のところ見つかっていない。
ただ n以下の素数の数を近似的にあらわす定理はある。これはガウスが発見した「素数定理」とよばれ,次の式によってあらわされる。
2
ゼータ関数と素数の関係,そしてリーマン予想へ
素数定理により,素数分布がおおまかにわかるようになると,より正確さを求めるのが数学者である。次に素数に関する研究を 1ステップ進めたのはオイラーである。
オイラーは,まず「ゼータ関数」を発見した。これは,次の式であらわされる関数だ。
111111
ζ(s)=1+─+─+─+─+─+─…
ここからオイラーは,この関数と素
数をつなぐ次の式を発見した。
ζ(s)─×────×…
※赤字がすべての素数
やがてリーマンが,ゼータ関数の変数 sを複素数にまで拡張した上で発表したのが「リーマン予想」である。
リーマン予想は,ゼータ関数の値がゼロになるのは臨界線上のみであることを予想したものだ。
現代数学の数論の中には,このリーマン予想を元に組み立てられているものが多くあり,その関連領域を数学以外にも広げている。金光教授も,リーマン予想へのアプローチを通じて,物理学や分子生物学へと,その研究領域を広げてきた。
「リーマン予想はあらゆる科学に登場します。その解明に挑戦する若者が増えればと願っています。リーマン予想が解明されたとき,科学は大きく前進するはずですから」と金光教授は語る。
素数があらわす神秘の世界
世紀の難問リーマン予想が解かれたとき,何がわかるのか
世界中の数学者たちが何年も頭を悩ませ,それでも解けなかったような超難問がある。たとえばポアンカレ予想の解決には 1世紀以上がかかり,フェルマーの最終定理は実に 350年かけて証明された。それでも未解決の問題が残っている。リーマン予想である。近畿大学産業理工
学部の金光滋教授も,この難問に挑みつづけている研究者の一人だ。
金光滋教授。「素数の分布は宇宙と関係がある」,「リーマン予想は未解明であるにもかかわらず,あらゆる科学に出てくるので非常に興味深い」と語る。
古来,数学者をひきつけてやまない数がある。素数である。素数とは, 1とその数自身以外に正の約数をもたない数のことである。たとえば, 2,3,5は素数だが, 6は素数ではない。なぜなら, 6= 2×3であり, 1と 6以外にも 2と 3の二つの約数をもつからだ。
素数は一体いくつあるのか。答えは「無限」である。これはすでに紀元前 3世紀頃に,古代ギリシアのユークリッドが証明済みだ。実際,素数は 100までに 25個, 1000までに 168個, 100万までに 78,498個, 10億までに 50,847,534個, 1京までには24,739,954,287,740,860個あることがわかっている。
なぜ数学者は素数にひかれるのか
近畿大学産業理工学部の金光滋教授も,素数の魔力に引き寄せられた。教授は語る。「大学生のときに出会った本の 1行目,『素数の分布は神秘的である』という言葉に衝撃を受けました。それ以来,素数の世界にはまったのです」。
素数の分布を 100を区切りとして 2000までみていくと,どうなるか。 100までが 25個と最多で, 101から 200までが 21個となる。その後は少しずつ減っていき, 1301から 1400までの間には 11個しかない。ところが 1401から 1500では 17個に増える。しかも 1300台では 1327の次が 1361と大きく間があくのに対し, 1400台では 1481,1483,1487,1489と短い間隔に四つもの素数が詰まっている。こうした素数の分布には,何の脈絡もないようにみえる。 けれども,そこに何かのルールを見出そうとするのが数学者の性だ。 n番目の素数を, nそのものを使って導き出す公式は,今のところ見つかっていない。
ただ n以下の素数の数を近似的にあらわす定理はある。これはガウスが発見した「素数定理」とよばれ,次の式によってあらわされる。
2
ゼータ関数と素数の関係,そしてリーマン予想へ
素数定理により,素数分布がおおまかにわかるようになると,より正確さを求めるのが数学者である。次に素数に関する研究を 1ステップ進めたのはオイラーである。
オイラーは,まず「ゼータ関数」を発見した。これは,次の式であらわされる関数だ。
111111
ζ(s)=1+─+─+─+─+─+─…
ここからオイラーは,この関数と素
数をつなぐ次の式を発見した。
ζ(s)─×────×…
※赤字がすべての素数
やがてリーマンが,ゼータ関数の変数 sを複素数にまで拡張した上で発表したのが「リーマン予想」である。
リーマン予想は,ゼータ関数の値がゼロになるのは臨界線上のみであることを予想したものだ。
現代数学の数論の中には,このリーマン予想を元に組み立てられているものが多くあり,その関連領域を数学以外にも広げている。金光教授も,リーマン予想へのアプローチを通じて,物理学や分子生物学へと,その研究領域を広げてきた。
「リーマン予想はあらゆる科学に登場します。その解明に挑戦する若者が増えればと願っています。リーマン予想が解明されたとき,科学は大きく前進するはずですから」と金光教授は語る。
論文
56-
ハーディーラマヌジャン雑誌 37 1-28 2015年6月 査読有り
-
純粋・応用数学雑誌 4(2-1) 47-54 2015年3月 査読有り
-
純粋・応用数学雑誌 4(2-1) 25-29 2015年3月 査読有り
-
第7回日中セミナー報告集 1-64 2015年2月 査読有り
-
純粋・応用数学雑誌 4(2-1) 42-46 2014年3月 査読有り
-
シャウライ マセマティクス セミナー 9 27-41 2014年 査読有り
-
かやのもり (16) 8-14 2012年7月
-
九州数学雑誌 66 411-427 2012年
-
数学・数理科学国際雑誌 2012 1-29 2012年
-
シャウライ数学セミナー 7 59-77 2012年
-
Int. Transf. Special Functions 23(3) 183-190 2012年
-
かやのもり (15) 13-20 2011年12月
-
九州数学雑誌 65 39-53 2011年7月
-
かやのもり (14) 64-72 2011年7月
-
アメリカ数学会プロシーディングズ 139(5) 1521-1532 2011年5月
-
数学ナハリヒテン 284 287-297 2011年4月
-
鹿児島高専紀要 46 39-43 2011年
-
Siauliai Mathematical Seminar 6(14) 85-91 2011年
-
数学ナハリヒテン 284(2-3) 287-297 2011年1月
-
かやのもり 13(13) 41-48 2010年12月
MISC
3書籍等出版物
10-
科学出版グループ 2015年3月
-
ワールドサイエンティフィック 2015年2月
-
ワールドサイエンティフィック 2014年12月
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Wrold Sci. 2009年12月
-
World Sci. 2009年11月
-
World Scientific 2007年7月
-
World Scientific 2007年6月
-
World Scientific 2006年
-
日本評論社 2005年5月
-
Elesevier 2003年11月
講演・口頭発表等
44-
タイグエン大学 2011年11月 タイグエン大学
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商洛大学コロキューム 2011年3月 商洛大学コロキューム
-
Weinan Teachers’ Universityにおける数論国際会議 2011年3月 Weinan Teachers’ Universityにおける数論国際会議
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GC University Lahore, Pakistan, Seminar 2011年2月 GC University Lahore, Pakistan, Seminar
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5th World conference on 21st century mathematics 2011年2月 5th World conference on 21st century mathematics
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第6回日中数論セミナー 2011年 第6回日中数論セミナー
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CIMPA school at Nepal 2010年7月 CIMPA school at Nepal
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ハリシュチャンドラ研究所 2008年12月 ハリシュチャンドラ研究所
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インド数学会 2008年12月 インド数学会
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山東大学セミナー 2007年8月 山東大学セミナー
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山東大学セミナー 2007年8月 山東大学セミナー
-
山東大学セミナー 2007年3月 山東大学セミナー
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山東大学セミナー 2007年3月 山東大学セミナー
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シンガポール国立大学セミナー 2007年2月 シンガポール国立大学セミナー
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WeinanTeachers' College 2006年11月 WeinanTeachers' College
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中国科学院 2006年11月 中国科学院
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山東大学セミナー 2006年11月 山東大学セミナー
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中国科学院 数学・系統科学研究所 2006年4月 中国科学院 数学・系統科学研究所
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第3回西北数論会議 2006年3月 第3回西北数論会議
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西北大学数学部コロキューム 2006年3月 西北大学数学部コロキューム