2005年 - 2006年
「交流交流直接変換技術による新エネルギー連係用電力変換器に関する研究」
日本学術振興会 平成17年度科学研究費補助金 若手(B) 若手研究(B)
本研究では,三相入力三相出力でかつ,電気的絶縁を有するシステムにおいて,交流交流直接変換技術を適用することにより,小形,長寿命,高効率化を実現できる。なかでも,本研究は高効率化に主眼を起き,以下の3つの手法を開発した。
(1)コンバーター一次二次連系制御
一次側と二次側のスイッチを連係して動作させることで,二次側のコンバータでゼロ電圧スイッチングを実現する。その結果,二次側のスイッチング損失をゼロにできる。また,一次側コンバータはゼロ電圧で転流できるため,転流の際のシーケンスを大幅に簡単化できる。
(2)電源位相基準二相変調の適用
従来は出力電圧の位相を基準として2相変調を行っていたが,電源位相に応じてスイッチング回数が変化することに着目し,電源位相を基準とすることで最小のスイッチング回数になる二相変調方式を開発した。
(3)逆阻止IGBTの適用
逆耐圧を有するIGBTの適用技術を開発することにより,従来あった直列ダイオードを不要とした。効果を損失シミュレーションと実験により検証を行い,導通損失を約1/2に低減できることがわかった。
以上の開発した技術を元に実機を作成し,実験により確認したところ,変換効率約95%(従来では90%程度)と世界最高レベルの結果が得られた。また,波形制御性能もおいても,入力電流ひずみ率,出力電流ひずみ率は5%以下となり,実用上問題のないレベルが得られている。
本研究の成果は,マイクロガスタービンや風力発電,系統連系などの新エネルギー系統連系インタフェース用電力変換器としての応用のほか,三相電子トランスなど幅広い応用が期待できる。
(1)コンバーター一次二次連系制御
一次側と二次側のスイッチを連係して動作させることで,二次側のコンバータでゼロ電圧スイッチングを実現する。その結果,二次側のスイッチング損失をゼロにできる。また,一次側コンバータはゼロ電圧で転流できるため,転流の際のシーケンスを大幅に簡単化できる。
(2)電源位相基準二相変調の適用
従来は出力電圧の位相を基準として2相変調を行っていたが,電源位相に応じてスイッチング回数が変化することに着目し,電源位相を基準とすることで最小のスイッチング回数になる二相変調方式を開発した。
(3)逆阻止IGBTの適用
逆耐圧を有するIGBTの適用技術を開発することにより,従来あった直列ダイオードを不要とした。効果を損失シミュレーションと実験により検証を行い,導通損失を約1/2に低減できることがわかった。
以上の開発した技術を元に実機を作成し,実験により確認したところ,変換効率約95%(従来では90%程度)と世界最高レベルの結果が得られた。また,波形制御性能もおいても,入力電流ひずみ率,出力電流ひずみ率は5%以下となり,実用上問題のないレベルが得られている。
本研究の成果は,マイクロガスタービンや風力発電,系統連系などの新エネルギー系統連系インタフェース用電力変換器としての応用のほか,三相電子トランスなど幅広い応用が期待できる。
- ID情報
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- 課題番号 : 17760229
- 体系的課題番号 : JP17760229