共同研究・競争的資金等の研究課題

2004年 - 2005年

教材制御の枠組みに基づく英語e-Learningの研究開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
16520332
体系的課題番号
JP16520332
配分額
(総額)
3,400,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

・本研究では、現代的なメディア技術を使った学習効果を向上させるe-Learningのための教材開発の方法を研究開発してきた。英語コーパスや自然言語処理技術とウェブインタフェース技術を活用した教材作成に取り組んできた。2005年度には、著者の研究室と(株)小学館コーパスネットワークの共同研究により英語文型教授のための教育用英語用例サイト(『文法項目別BNC用例集』、2005年9月にリリースした。http://scn02.corpora.jp/~sakura04/index.html)を開発した。
この『文法項目別BNC用例集』は、東京外国語大学・佐野研究室(佐野は共同研究者)と小学館との共同プロジェクトによって作成した英語の例文集である。中学・高校の英語教科書と文法書を調査して1320の文型パターンを選定した(144の文法大項目と14の下位項目によって構成される)。1320文型パターンを使いBNCから抽出した、凡そ800万用例から、さらに絞り込んだ80万用例が分類されている。これらの用例は、e-Learning用教育素材として学習や教育に活用できる。2004年度開発した英語の語彙レベルを指定して、文型検索ができる仕組みも取り入れている。語彙レベル情報は、JACET(大学英語教育学会)編8000語、小学館プログレッシブ4800語、アルク12000語を用いた。
・句動詞(Phrasal Verb)用例集の教材化の仕組みを整えた。句動詞は、簡単な動詞と前置詞もしくは副詞の連鎖で構成される動詞相当語句で、さまざまな意味を表すことができるので、口語表現を中心に使用頻度が高いといわれている。日本人には、一般に学習や習得が難しい項目であるともいわれ、この用例集は、使用頻度の高い表現を学習するための教材として重要である。句動詞(凡そ4300語)と32文型を電子化し、句動詞用例をBNCコーパスから抽出する仕組みを開発した。
・文法項目別BNC用例集の抽出枠組みを評価した。抽出の性能限界を言語的な視点で調査した。同時に抽出した例文の評価を実施した。1320の文型すべてについて、自動抽出した100文ずつを、教育素材としての妥当性を使って評価した。評価結果をもとに英文素材の改善を行う予定である。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16520332
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16520332
ID情報
  • 課題番号 : 16520332
  • 体系的課題番号 : JP16520332