メディア報道

2011年6月21日

原発配管の劣化箇所予測 新システムで画像化


種別
新聞・雑誌
発行元・放送局
日経産業新聞
番組・新聞雑誌名
掲載箇所

東北大学の石本淳准教授らは東北電力と共同で、原子力発電所の配管劣化を画像化できるコンピューターシミュレーション(模擬実験)システムを開発した。配管が破断する事態を予測し、事故を未然に防ぐだけでなく、丈夫な配管の設計にも役立つ。東北電・女川原発の運転再開に合わせて利用を開始する。名称は「配管脆弱(ぜいじゃく)箇所予測システム」。東北大と東北電が3年かけて開発した。配管の形状、通過する水蒸気の流速、温度、圧力などのデータを入力すると、配管の厚さが減少する様子が表示される。
特に配管の曲がった部分は水蒸気が内側から衝突して肉厚が減少しやすい。開発したシステムを使えば肉厚減少の時間経過を可視化できる。
石本准教授は東京電力福島第1原発では、津波でなく地震の震動で脆弱な配管が破断した可能性も否定できないとみており、「原発の設計図が提供されれば計算できる」と話している。