その他

2005年4月 - 2005年4月

氷状フレーク窒素を用いた超伝導ケーブル冷却法の開発


本研究では,氷状フレーク窒素二相流を用いた長距離超伝導ケーブルの極低温冷却システム開発を目的とし,スラッシュ窒素-過冷却窒素二相流の熱・流動特性ならびに冷却効果に関して,最新の多流体モデルに基づく混相流数値解析とスラッシュ窒素生成・流動試験装置を用いた基礎実験による総合的研究を行うことを計画している.本研究により,超伝導体ケーブルの新型冷却法としてスラッシュ窒素の融解潜熱を利用し,過冷却液体窒素を利用する場合よりも高効率の冷却効果が期待できるシステムを実現させる.さらには冷却流路内部形状を変化させ,圧力こう配の変化に基づくスラッシュの加速流動を促進させることにより熱伝達性能を向上させることを目的としている.また,極低温スラッシュ製造技術は窒素はもとより水素に対しても転用可能であるので,スラッシュ水素の利用による燃料電池用バッテリーの小型化や液体燃料ロケット用推進剤ストレージ系の軽減化に寄与するものと考えられる.