共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

中性子非弾性機構によるトリプルアルファ反応の増幅率の決定

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
20H01908
体系的課題番号
JP20H01908
配分額
(総額)
17,550,000円
(直接経費)
13,500,000円
(間接経費)
4,050,000円

本年度は、10MeV単色中性子源に最も適した反応を決定するための中性子ビームの特性評価システムの構築、ホウ素(B)ビームを生成するためのMIVOC(Metal Ions from Volatile Compounds)法によるBイオン生成システムの開発、本実験に使用する8 - 12MeV可変型単色中性子源に使用する水素ガス標的システムの開発、及び、FlashADCによる液体シンチレーターのデータ収集系の整備を実施した。
10MeV単色中性子源の特性評価システムの構築では、プロトタイプの水素ガス標的システムを製作し、1H(13C,n)反応による中性子ビームの特性の評価を行った。中性子の検出には、東北大CYRIC所有の使用可能な6台の液体シンチレーターを選別し、0度から25度の散乱中性子の微分断面積の角度分布を測定した。1H(13C,n)反応の測定結果では、角度により6.8から10.1MeVの単色中性子ビームを得ることに成功した。
また、MIVOC法によるBイオン生成システムの開発では、ホウ素化合物の o-カルボランからホウ素蒸気を発生するための容器を製作し、Bイオン生成テストを行った。約4μAの11B3+イオンを長時間安定に供給することに成功した。
本実験では、加速器からの1次ビーム強度を上げ、大強度の中性子ビーム生成が可能な、エネルギー可変型の単色中性子源を使用する。そのため、1次ビームによる熱対策や局所的なガス密度低下を避けるための水素ガス循環装置を開発し、ビームモニターを備えたビームスインガーシステムに組み込むことが可能な水素ガス標的の設計・製作を行った。
また、液体シンチレーターの信号の波形解析システムの開発に着手するため、FlashADCによるデータ収集システムの整備を実施した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H01908
ID情報
  • 課題番号 : 20H01908
  • 体系的課題番号 : JP20H01908

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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