共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

細胞内多標的分子計測技術の開発及びこれを用いた糖化の腫瘍細胞へ及ぼす影響の解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
17K01376
体系的課題番号
JP17K01376
配分額
(総額)
4,680,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
1,080,000円

本研究では、糖化の腫瘍関与機構の解明のための、腫瘍細胞内の多因子のモニタリングを可能とする技術の構築およびこれを用いた腫瘍細胞機能と糖化の関連を評価することを目的とした。
平成30年度は、まず先に構築した初期糖化産物(糖化アミノ酸)特異的応答性転写調節因子(SocR)遺伝子コンストラクト、及びレポーター遺伝子配列上流にSocR結合領域(オペレーター)を融合したレポーターコンストラクトを、2種類の骨髄腫瘍細胞(単球系腫瘍細胞、及びT細胞系腫瘍細胞)への導入法の検討を行い、骨髄腫瘍細胞糖化モニタリングシステムの構築を行った。今後、骨髄腫瘍細胞内の糖化物のモニタリングとともに、細胞周期マーカーおよびシグナル伝達経路のマーカー分子等のモニタリングを行い、細胞内糖化物量と腫瘍細胞の機能の関連を検討する。
また、老化モデル細胞として、酸化ストレス耐性の低下した2種類の腫瘍細胞を用いて同様の細胞内糖化モニタリングシステムを構築した。糖濃度の異なる培地で培養後、細胞内糖化物量を計測したところ、いずれの酸化ストレス耐性低下腫瘍細胞株においても、培地糖濃度の増加に伴う細胞内糖化物濃度の増加は、野生型の腫瘍細胞に比べて顕著に高くなることが示唆された。今後、酸化ストレス耐性株の細胞内糖化物量及び糖化物分解酵素発現量の計測、また抗酸化機能の評価などを行うことで、細胞内糖化物と腫瘍細胞抗酸化機能の関連の解明に寄与すると期待される。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K01376
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-17K01376/17K01376seika.pdf
ID情報
  • 課題番号 : 17K01376
  • 体系的課題番号 : JP17K01376