2019年4月 - 2024年3月
復興の比較研究ー南アジアの事例から
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
本研究では大規模な災害を経験し、復興に向けたさまざまな活動が行われているネパール、インド、スリランカを事例にとり、大規模な災害の後に生活世界がどのように再編されるかをフィールドワークによって調査し、比較の視点から記述・分析することを目的にする。その焦点は南アジアであるが、そこに限定せず、日本や東南アジア、ヨーロッパをフィールドとする研究者も分担者として加わり、広い比較の視点から研究を進める。初年度である2019年度には各分担者がそれぞれの担当するフィールドであるネパール、インド、スリランカ、日本で長期のフィールドワークを行なった。これに加えて、研究代表者はポーランドのポズナンで行われたInternational Union of Anthropological and Ethnological Sciences (IUAES)国際学会において、ポスト紛争期の民主化のダイナミクスについての発表を行うとともに、ポーランドのワルシャワ、クラクフ、アウシュヴィッツにおいて、戦争の記憶と戦後復興についての調査を行なった。また日本の熊本県水俣市において、公害事件と被害・紛争の継続について、研究代表者と分担者による合同フィールドワークを行なった。また研究分担者は原子力発電所事故をめぐって日本、ヨーロッパ、オセアニア、アメリカをつなぐ長い連鎖についての調査を開始している。このようにグローバルな拡がりを持つ連鎖に「復興」の問題系を位置づけ、それを南アジア地域研究にフィードバックすべく、Annual Conference on South Asia, 日本南アジア学会をはじめとする、アメリカ、日本、イギリス、オランダ、シンガポール等で行われた南アジア関連の学会、セミナー、シンポジウムにおいて発表や討議を行なった。
- ID情報
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- 課題番号 : 19H00558
- 体系的課題番号 : JP19H00558
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
Studies in Nepali History and Society 28(1) 173-221 2023年6月 査読有り招待有り
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163-173 2020年12月 査読有り招待有り
講演・口頭発表等
5-
Annual Conference on South Asia 2023年10月21日 Center for South Asia, University of Wisconsin-Madison 招待有り
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49th Annual Conference on South Asia 2021年10月23日 Center for South Asia, a member of The International Division at UW-Madison
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49th Annual Conference on South Asia 2021年10月23日
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Panel on ‘Himalaya as a Contact Zone’. Annual Conference on South Asia. Center for South Asia, University of Wisconsin at Madison. Online. 2021年10月23日