共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年6月 - 2020年3月

生殖細胞系列と体細胞系列の高次クロマチンドメインの違いを規定するメカニズムの解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
18K19304
体系的課題番号
JP18K19304
配分額
(総額)
6,240,000円
(直接経費)
4,800,000円
(間接経費)
1,440,000円

本研究は生殖細胞系列と体細胞系列の高次クロマチンドメインの違いを規定する因子の同 定を目的とする。精巣内で幹細胞型の生殖細胞(精原細胞)は、体細胞型の増殖を経た後 に、その一部の集団がspontaneousに減数第一分裂へと進行する。とりわけ、減数第一分裂期で はおいては染色体構造が減数分裂仕様に劇的に変化を遂げることが明らかにされているが、基盤 となるクロマチンドメインの成り立ちについては不明な点が多い。インスレータータンパク質CTCFはクロマチンの境界領域を決定すること により、エンハンサーの効果を1つの独立したクロマチンドメイン内に制限するなど高次 クロマチン構造レベルから遺伝子発現を制御する因子として知られている。一方、CTCFの パラログBORISは精巣特異的に発現することが知られている。最近我々は、CTCFとBORIS/C TCF-Likeが精巣内で相互排他的な発現パターンを示すことを見出した。興味深いことに、 CTCFが体細胞系列で高発現しているのに対して、 BORIS/CTCFLは減数分裂に進行する直前 の分化型精原細胞→減数分裂初期の精母細胞で特異的にかつ一過的に発現する。したがっ て、減数分裂に先がけて核内ではCTCF→BORIS/CTCFLへの置き換えによってクロマチンド メインの構造変換が起きている可能性が示唆される。本研究では、CTCFとBORIS/CTCFLに 特異的に結合する因子の違いを明らかにすることにより、体細胞増殖から減数分裂への切 り替え遷移期における高次クロマチン構造のリモデリングの実態解明を目指す。さらに減数分裂型コヒーシンとBORIS/CTCFLにとの機能的強調について検討を行う。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-18K19304/18K19304seika.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K19304
ID情報
  • 課題番号 : 18K19304
  • 体系的課題番号 : JP18K19304

この研究課題の成果一覧

論文

  6

MISC

  1