2020年4月 - 2024年3月
芸術的媒介性と翻案理論の確立:スラブ語圏と日本による舞台芸術研究の創造的展開
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
前年度の役割分担を継続すべく、研究代表者は、スラブ域と日本の舞台芸術の研究推進、ならびに国内外でのセミナー・ワークショップなどの企画・開催を通し、研究活動全体を総括する役割を担った。ただ、当該年度は、コロナ感染がとくにスラブ諸国で猛威を奮い、加えて、ウクライナへのロシア軍侵攻により、関係諸国との連絡すら取りづらくなり、今年度の研究をまとめるうえで、多大な損失を被った。このような事情により、研究対象地域への渡航が叶わず、その結果、オンライン形式では効果の薄い舞台芸術実践をテーマとするセミナー・ワークショップの開催を22年度以降に延期せざるを得なかった。したがって、21年度は、このような企画に関しては、理論面の検討に絞り、研究代表者が主催する国内向けのシンポジウムと国際学会をそれぞれオンライン形式で実施したに止まった。
また、各研究分担者へは、引き続き個別研究の進展を図ってもらうべく要請したほか、研究代表者や出席予定の研究者と、22年度にイタリアの大学にて開催予定の国際セミナーへ向けて準備を進めている。
研究代表者の個別研究課題である演劇の視点から捉えた芸術的媒介性と翻案理論の確立については、ロシアのM.ツヴェターエワの詩劇4本とウクライナのL.ウクラインカの詩劇3本のテキスト分析をほぼ終え、それと並行して、ウクライナの演出家L.クルバスの演出理論を、ロシアのメイエルホリドのものとの詳細な比較において分析する作業に入った。セミナー・シンポジウムでは、研究発表のほかコメンテータや司会も行なった。
各研究分担者は、20世紀スラブ語圏の文学翻案、19・20世紀のロシア語圏の文学メディア、スラブ語圏の比較文学・芸術のジャンル横断性に関して、国際学会やセミナーに出席しながら、本研究の中間報告を首尾よくまとめ、その一端は論文などの研究業績に示されている。
また、各研究分担者へは、引き続き個別研究の進展を図ってもらうべく要請したほか、研究代表者や出席予定の研究者と、22年度にイタリアの大学にて開催予定の国際セミナーへ向けて準備を進めている。
研究代表者の個別研究課題である演劇の視点から捉えた芸術的媒介性と翻案理論の確立については、ロシアのM.ツヴェターエワの詩劇4本とウクライナのL.ウクラインカの詩劇3本のテキスト分析をほぼ終え、それと並行して、ウクライナの演出家L.クルバスの演出理論を、ロシアのメイエルホリドのものとの詳細な比較において分析する作業に入った。セミナー・シンポジウムでは、研究発表のほかコメンテータや司会も行なった。
各研究分担者は、20世紀スラブ語圏の文学翻案、19・20世紀のロシア語圏の文学メディア、スラブ語圏の比較文学・芸術のジャンル横断性に関して、国際学会やセミナーに出席しながら、本研究の中間報告を首尾よくまとめ、その一端は論文などの研究業績に示されている。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K00479
- 体系的課題番号 : JP20K00479
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
上智ヨーロッパ研究 14 43-57 2023年3月
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SLAVISTIKA(沼野充義教授退職記念号) (35) 169-184 2020年8月 招待有り
MISC
3-
Shin’ichi Murata, Stefano Aloe, eds., The Reception of East Slavic Literatures in the West and the East (Firenze UP) 203-210 2023年
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ロシア語ロシア文学研究 (52) 351-362 2020年10月
-
ロシア語ロシア文学研究 (52) 326-333 2020年10月
講演・口頭発表等
1-
Міжнародна науково-практична конференція XI Короленківські читання 2020年11月11日 Міністерство освіти і науки України, Полтавський національний педагогічний університет імені В. Г. Короленка, Slavic-Eurasian Research Center, Hokkaido University, Полтавський літературно-меморіальний музей В. Г. Короленка 招待有り