2008年1月
視床下部-下垂体-副腎系とうつ病--最近の知見 (特集 気分障害研究の最前線)
分子精神医学
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- 巻
- 8
- 号
- 1
- 開始ページ
- 17
- 終了ページ
- 23
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 先端医学社
視床下部-下垂体-副腎(HPA)系は、ストレスによって活性化され、気分障害の病態生理に密接に関与している。本稿では最近のトピックスを中心に気分障害のHPA系研究について概説する。なかでも、慢性的なストレス状況下や慢性うつ病ではHPA系機能に更なる変化が起こり、アルギニン・バソプレシンがHPA系の反応性を維持するうえで重要な役割を果たすようになると考えられること、うつ病のサブタイプによってHPA系機能異常の性質が異なる可能性があること、HPA系を標的とした新しい治療薬の開発、抗うつ薬への反応性がHPA系の遺伝子の多型と関連している可能性、HPA系を制御する上位中枢としての海馬の重要性、などに焦点を当てる。薬物負荷テストを用いたHPA系の検査は、気分障害の類型化や予後予測に役立つ可能性がある。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1345-9082
- ISBN : 9784884074470
- 医中誌Web ID : 2008108915
- CiNii Articles ID : 40015821986
- CiNii Books ID : AA11500190