2012年4月 - 2014年3月
タンパク質膜透過・膜組込み時に形成するリボソームを含む過渡的複合体の解析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 新学術領域研究(研究領域提案型)
- 課題番号
- 24121704
- 体系的課題番号
- JP24121704
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 11,310,000円
- (直接経費)
- 8,700,000円
- (間接経費)
- 2,610,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本研究では,過渡的複合体が関わる生命現象の統合的理解という観点から,翻訳と共役したタンパク質輸送時に一 過的に形成されるリボソームを含む複合体に焦点をあてた。大腸菌では膜貫通領域を1回または2回もつ膜タンパク質の多くは,膜タンパク質YidCによって膜へと組み込まれる。このとき,YidCとリボソームが複合体を形成し膜組み込みするとされている。YidCはバクテリアだけでなく,ミトコンドリアと葉緑体に保存された膜タンパク質である。YidCの詳細構造の決定は,ホモログも含めされていなかった。本研究において,はじめてYidCの結晶構造を2.4A分解能で決定した。YidCは5回の膜貫通領域から構成されており,その膜貫通領域に親水性の溝をもつユニークな構造体であった。YidCの変異体解析によってこの凹みには機能発現に重要な保存されたアルギニンが存在してることを示した。さらに,アルギニンと基質タンパク質の負電荷をもったアミノ酸が電荷的に相互作用することを間接的に示すデータを得た。さらに,部位特異的クロスリンク実験の結果から,凹みと基質が直接相互作用することを示した。以上のことから,YidCは静電的な相互作用で,基質タンパク質を一旦,親水的な凹みにキャプチャーした後,膜へと組み込む新しいモデルを提唱した。本結果は主要な科学雑誌に報告予定である(Kumazaki et al., in press)
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 24121704
- 体系的課題番号 : JP24121704