共同研究・競争的資金等の研究課題

2014年4月 - 2015年3月

タンパク質分泌システムの精密探査を可能とする新しい再構成系の構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)  新学術領域研究(研究領域提案型)

課題番号
26102532
体系的課題番号
JP26102532
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
2,990,000円
(直接経費)
2,300,000円
(間接経費)
690,000円
資金種別
競争的資金

Secトランスロコンを経由するタンパク質の膜透過は,すべての生物に保存された基本的な細胞内機構の一つである。イオンや小分子の透過を最小限に,タンパク質という巨大な分子を膜透過させるためには緻密なマシーナリーが必要である。大腸菌のSecトランスロコンはSecYEG膜タンパク質複合体で構成され,タンパク質透過孔を形成する。SecYEG複合体は単独では機能することができず,別途エネルギーが必要である。細胞質膜に局在に存在するSecA ATPaseはSecYEG複合体と相互作用し,加水分解のエネルギーによる反復運動することによって段階的に,基質タンパク質をSecYEG複合体内に押し込み,タンパク質を膜透過させる。このようなタンパク質の膜透過は生命にとって必須の機構であるため,古くから研究が進められ2000年頃からは各Secタンパク質の立体構造情報が報告された。現在は,構造情報に基づく機能解析に多くの研究がシフトしているが,未だなおこれらSecタンパク質が何量体で機能しているのか,また,どのような構造変化を伴ってタンパク質を膜透過させているのかの詳細については不明である。本研究ではタンパク質の膜透過をin vitroで再現し,タンパク質膜透過反応を可視化すべく準備を進めた。タンパク質の膜透過活性を保持した状態の精製SecYEGとSecAを,ナノディスクに再構成させてタンパク質膜透過中間体の形成させた。今後,タンパク質膜透過反応を再現させる。

リンク情報
URL
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/26102532.ja.html
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PUBLICLY-26102532
ID情報
  • 課題番号 : 26102532
  • 体系的課題番号 : JP26102532