2007年
平成18年度岡山大学医学部・歯学部附属病院歯科医師臨床研修における歯科保存分野診療研修の分析
日本歯科保存学雑誌
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- 巻
- 50
- 号
- 6
- 開始ページ
- 731
- 終了ページ
- 739
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11471/shikahozon.50.731
- 出版者・発行元
- 特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
岡山大学医学部・歯学部附属病院卒後臨床研修センター歯科研修部門(研修センター)では,平成18年から,定員65名の研修歯科医を受け入れ,電子ポートフォリオシステムを用いた卒後研修を行っている.今回,研修歯科医の歯科保存分野研修状況を把握し,岡山大学医学部・歯学部附属病院での研修教育システムを充実することを目的として,平成18年度に研修センターにおいて1年間研修を行った研修歯科医42名を対象に,担当した患者数や歯科保存分野の診療研修の状況を,本院で使用している電子ポートフォリオシステムを用いて集計・分析を行った.研修歯科医が1年間の研修期間において担当する患者数の平均は,17.0±4.9人であった.また,電子ポートフォリオから抽出した処置項目の合計数は,23,911項目であった.これらの項目を,歯科保存,補綴,口腔外科・歯科麻酔,小児歯科,矯正歯科,およびその他の診療分野の6分野に分類したところ,歯科保存分野が11,316項目(47.3%)と最も多かった.さらに,歯科保存分野を保存修復,歯内療法,および歯周治療の3分野に分類したところ,全体に占める割合は,保存修復分野が2,239項目(9.4%),歯内療法分野が2,335項目(9.8%),および歯周治療分野が6,742項目(28.2%)で,歯周治療分野が最も多かった.そのなかで,根管充填とSRP(Scalingand Root Planing)の研修歯科医1人当たりの平均経験数は10回を超えており,レジン充填,根管拡大・貼薬,歯周組織検査,ブラッシング指導,超音波スケーリング,そして,SPT(Supportive Periodontal Therapy)の研修歯科医1人当たりの平均経験数は20回を超えていた.以上から,岡山大学医学部・歯学部附属病院における臨床研修は,歯科保存分野の研修が約半数を占めており,基本的な歯科保存分野の治療に関しては,10回以上経験している項目が多いことがわかった.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11471/shikahozon.50.731
- ISSN : 0387-2343
- CiNii Articles ID : 110007154306
- CiNii Books ID : AN00191201