2008年 - 2010年
ヒンディー・ウルドゥー韻律のリズム構造の解明-ペルシア起源説の検証をとおして-
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(B)) 基盤研究(B)
- 課題番号
- 20320055
- 体系的課題番号
- JP20320055
- 担当区分
- 連携研究者
- 配分額
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- (総額)
- 8,450,000円
- (直接経費)
- 6,500,000円
- (間接経費)
- 1,950,000円
- 資金種別
- 競争的資金
ペルシア詩、ウルドゥー詩、ヒンディー詩、ベンガル詩の韻律におけるリズム構造をそれぞれの研究者が解明し、古典サンスクリットから受け継がれたインドの韻律に外来のアラビア・ペルシア韻律のリズムが与えた影響を考察した。分担者と研究協力者は現地で韻律の朗唱サンプルを収集し、ヒンディー、ウルドゥー、ペルシア、ベンガル韻律の音声サンプルを付したデジタル詩論書を作成して専用のサーバー上http://hin.minoh.osaka-u.ac.jp/で、公開した。明たな発見としては、ペルシア韻律で規定されるウルドゥー韻律のヒンディー(インド)詩形はペルシア韻律のリズム構造にまったくないもので、サンスクリットの?ry?にその原型が伺える。また、ヒンディー韻律では、16世紀以降、サワイヤー調とよばれる詩形が人気を博するが、原型はサンスクリットのヴァルナ韻律にあるものの、それを倍の長さにして、脚韻を加えた新種の詩形である。その成立過程にはウルドゥー、しいてはペルシア韻律の影響を予測させるものがある点である。なお、インド音楽とペルシア音楽の研究者による詩の朗唱の際の韻律と音楽リズムとの関係に関する論考を含め、研究成果は、近くインドから英文論集Indo-Persian Prosody and Recitationとして出版の予定である。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 20320055
- 体系的課題番号 : JP20320055