2008年3月
東北地域向けの早生の飼料イネ専用品種「べこごのみ」の育成
東北農業研究センター研究報告
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- 巻
- 号
- 109
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 13
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.24514/00001215
- 出版者・発行元
- 東北農業研究センター
「べこごのみ」は、東北農業研究センターにおいて中生の安定多収品種「ふくひびき」と多収系統「97UK-46」を交配し、その後代より育成した早生の飼料イネ専用品種である。出穂期は、「アキヒカリ」より4日早く、育成地(秋田県大仙市)では、"早生の早"に属する。「アキヒカリ」と比較し、稈長及び穂長が長く、穂数が少ない穂重型の草型である。稈は「アキヒカリ」より太く、稈の柔剛は"やや剛"である。玄米は"中粒"で品質は"下上"、精玄米重は「アキヒカリ」より5%多収である。いもち病真性抵抗性遺伝子Pib及びPikを持つと推定され、いもち病圃場抵抗性は葉いもちが"強"、穂いもちが"中"である。耐冷性は"やや弱"であり、穂発芽性は"易"である。耐倒伏性は強い。黄熟期は「アキヒカリ」並かやや早く、乾物全重は「アキヒカリ」より移植栽培で6%、直播栽培で9%多収であり、TDN収量は「アキヒカリ」より移植栽培で6%、直播栽培で5%多収である。本品種は、東北地域中北部において、飼料として基幹食用品種より早く収穫可能な稲発酵粗飼料品種として利用できる。また、粗玄米重も多収であることから飼料米品種としての利用も期待できる。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.24514/00001215
- ISSN : 1347-3379
- CiNii Articles ID : 120006586371
- CiNii Books ID : AA11655277