2007年3月
赤米糯品種「夕やけもち」の育成
東北農業研究センター研究報告
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- 巻
- 号
- 107
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 13
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.24514/00001201
- 出版者・発行元
- 東北農業研究センター
「夕やけもち」は東北農業研究センターにおいて、多収の糯品種「たつこもち」と赤米粳系統「羽系586(紅衣)」を交配して、その後代より育成した赤米粳品種である。2006年に"農林糯417号"として命名登録された。出穂期と成熟期は、育成地(秋田県大仙市)では"早生の晩"に属する。稈長は「たつこもち」より短く、倒伏に強い。ふ先色が紫色で一般品種との識別性がある。耐冷性は"強"、穂発芽性は"中"、いもち病圃場抵抗性は葉いもち、穂いもちとも"やや弱"である。玄米収量は「たつこもち」と同程度である。「たつこもち」の玄米と比較して、食物繊維、ナトリウム、ナイアシン、アントシアニジン、タンニン、カテキンの含量が高い。餅の食味は、玄米を用いると色が濃く味が劣るが、搗精米を用いると色合いも良く食味は比較的良好になる。本品種は赤飯、赤粥、雑穀飯等の着色米飯、赤餅、赤米醸造酒等の加工用への利用が期待される。東北地域中南部の有色米品種導入地域での普及が見込まれる。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.24514/00001201
- ISSN : 1347-3379
- CiNii Articles ID : 120006586359
- CiNii Books ID : AA11655277