共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

ヒト生細胞リソースによる膵癌悪性化機構の多様性解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 水上 裕輔
  • ,
  • 小野 裕介
  • ,
  • 唐崎 秀則
  • ,
  • 笹島 順平

課題番号
17K09472
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,680,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
1,080,000円
資金種別
競争的資金

本研究では膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm; IPMN)関連癌を含む膵癌切除材料より初代培養細胞を得て、KRAS変異に続く第二のドライバー遺伝子であるGNAS変異に伴う膵発癌分子機構の解明を目的とする。変異型GNASはKRASに誘導された膵癌前駆病変(Pancreatic Intraepithelial Neoplasia; PanIN)の代謝経路をシフトさせ、salt-inducible kinasesがそのmediatorとなることを遺伝子改変マウスによって見出した(Nature Cell Biology 2018)。さらに、このような動物モデルで得られた知見がヒト膵癌においても成立するか検証するために、変異型KRASおよびGNASを持つヒトIPMN関連癌の初代細胞の取得した。このヒト細胞リソースを用いて、変異型GNASのゲノム編集を行い、現在、XenograftならびにRNA-seqによる発現解析を進めている。また並行して、IPMN関連膵癌の切除材料を用いて、IPMNと浸潤癌の位置関係、背景膵の微小膵管病変の分布、それらの遺伝学的異常の関連付けにより、IPMNを背景として発生する膵癌進展ルートの層別化を試みた。この結果、クローン多様性を念頭においた新規リスク予測アルゴリズム構築の上で基盤的知見となり得る、新たな分子サブタイプを見出すことに成功した(Gastroenterology 2019)。