Papers

2008

乳腺血管肉腫の1例.

日本臨床細胞学会岡山支部会誌
  • 松岡博美
  • ,
  • 井上博文
  • ,
  • 今井みどり
  • ,
  • 藤田勝
  • ,
  • 森下由美子
  • ,
  • 大森昌子
  • ,
  • 市村浩一
  • ,
  • 柳井広之
  • ,
  • 大原信哉
  • ,
  • 松川昭博

Volume
27
Number
First page
34
Last page
35
Language
Japanese
Publishing type
Publisher
岡山県臨床細胞学会

32歳女。主訴は左乳房のしこりであった。腫瘤は20cm大で、針生検にて血管系腫瘍が疑われた。右乳房にも超音波・MRIで左腫瘍と類似した腫瘤影があり、左皮下乳腺全摘+右乳腺部分切除術を施行した。摘出材料は出血を伴った充実性腫瘤で、HE標本ではクロマチン増量と核異型を有する短紡錘形細胞が毛細血管類似の管腔を形成し、浸潤性増殖していた。捺印細胞標本では赤血球を背景に単在〜集塊状に類円形細胞と紡錘形細胞が混在する腫瘍細胞を認め、いずれも切れ込みを有する核や核の抱きこみ像を多数認めた。細胞質内にはhaloを伴う赤血球様物質を容れた腫瘍細胞やベルリン青陽性ヘモジデリン顆粒を貪食した細胞を認め、免疫染色ではCD31・CD34が類円形細胞・紡錘形細胞ともに陽性で、MIB1陽性率は40%であり、血管肉腫と診断した。

ID information
  • ISSN : 0289-0984
  • Ichushi Web ID : 2009170256

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